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なぜ蝉川泰果は狭いホールでも自信を持ってドライバーを振れるのか?【メンタルコーチに聞く】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

今週も飛んで曲がらないドライバーが威力を発揮(撮影:上山敬太)

蝉川泰果が95年ぶりのアマチュア優勝を遂げた「日本オープン」で、JGAナショナルチームのヘッドコーチ、ガレス・ジョーンズ氏とともに、1人の男性がチームメンバーたちに毎朝声をかけて、ラウンドにも帯同していた。

気持ちいいくらい振り切る! 蝉川泰果のドライバースイング【連続写真】

男性の正体は2011年からJGAナショナルチームのメンタルコーチを務める菅生貴之氏。普段は大阪体育大学で教鞭をとりながらスポーツ心理学の研究を行っている。また、スポーツメンタルトレーニング上級指導士の資格を持ち、メンタルトレーナーの育成も手がける。つまり、メンタルトレーナーを育てるメンタルトレーナーなのだ。

蝉川は日本オープンの初日に単独首位に立ったとき、こんなことを言っている。「OBが気になるなと思いながら打つとミスが出る。なるべく自分の成功するイメージだったり、振り切って真っすぐいく状況を、自分のマインドでもショットでも朝の練習場で調整してきているので、ネガティブな要素はほとんど持ってないですね」。蝉川といえば、飛んで曲がらないドライバーが持ち味。現に日本オープンでは、ドライビングディスタンス2位、フェアウェイキープ率4位という驚異的な数字をマークし、プロたちを抑えて優勝している。

蝉川をはじめとするナショナルチームのメンバーたちに、菅生氏はどんなメンタルトレーニングを行っているのか。「“自律訓練法”というセルフトレーニングの技法があって、身体の感覚を大事にしながらリラックスする感じを身体から味わって、それで心のリラックスを生む。感情のコントロールが難しいという選手は、リラックスの技法として上手く使ってくれている気はします」と菅生氏はいう。

具体的には、「リラックスしたいと思って『リラックス、リラックス』と思うと、人間ってどんどん緊張してくるものなんです。だから身体から入るんです。目をつぶって座ってもらって、右手に意識を向け『右手が重たい』って唱えるんです。最初は私が唱えるんですけど、基本的には自己暗示という形で自分の頭の中で唱えます。身体がリラックスして緩むと重たく感じるように、継続して練習することが必要です」。

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