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「同世代の希望」と宮里藍の胸を熱くした “ゴルフを楽しむ”ことで蘇った36歳・藤田さいき【現場記者のチューモク!】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

第一線で頑張る36歳・藤田さいき ベテランのプレーは見るものに活力を与えてくれる(撮影:上山敬太)

今季の半分の試合が終わった国内女子ツアーは、今週オープンウィークとなります。初優勝から一気に5勝を挙げた西郷真央、スタートダッシュに失敗しながらも修正した稲見萌寧など上半期から大きなトピックがありました。残りは19試合、どんなドラマが生まれるのでしょうか。ツアー取材担当が後半戦に活躍しそうな選手をピックアップ。今回は前半戦で2位が3回と、11年ぶりの優勝も近く感じる36歳の藤田さいきプロです。

勝負のパーパットを外して尻もちをつく藤田さいき【写真】

今年6月に開催された「宮里藍 サントリーレディス」。2017年に現役を引退した宮里藍さんが大会アンバサダーを務めていますが、同学年の藤田プロが4年ぶりの最終日最終組で優勝争いを演じました。最終ホールでパーならプレーオフという状況でしたが、パーパットのボールはカップに沈まず、尻もちをついたのは記憶に新しいところ。ちなみに、健闘を称えて関係者の方がこの尻もちをついたシルエットでステッカーやTシャツを作ったそうです。

藤田の優勝争いを見守った宮里さんは「同世代の希望ですね。勇気と刺激をもらいました」と胸を熱くしました。プロ17年目のベテランの活躍に多くのエールが送られましたが、この一戦で印象的だったのは藤田プロの笑顔でした。

2005年にプロ転向した藤田プロは、06年に初優勝を遂げるなどシード権を獲得。通算勝利数は5回とし、長年ツアーの一線で活躍しています。18、19年はシード権を落としたのですが、長年の蓄積もありヒジや指、腰などを痛め、内臓系の疾患が見つかるなど満身創痍でした。「ケアの時間は20代の頃の倍」と体力面の不安もありますが、昨季は見事シード選手に返り咲き。日本勢では44歳の大山志保プロに次ぐ、年長シード選手です。

復活を遂げた昨シーズンを終えると「ゴルフに取り組む気持ちが違いましたね。すごくゴルフが楽しかったんです」と話してくれました。若い頃はミスをしたら怒りの表情を見せたり、一喜一憂する印象の強かった藤田プロ。昨季からは怒ることが少なくなり、笑顔が増えたといいます。ゴルフを楽しむ気持ちが芽生えたことが成績につながっています。久しぶりの最終日最終組は「緊張したし、悔しかったけど、面白かったです」と振り返りましたが、楽しむ気持ちがベテランの強さのヒミツです。

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