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青木功、中島常幸、ジャンボ尾崎を次々に撃破 怪物・川岸良兼の怪物伝説【名勝負ものがたり】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

まさに怪物(撮影:ALBA)

歳月が流れても、語り継がれる戦いがある。役者や舞台、筋書きはもちろんのこと、芝や空の色、風の音に至るまでの鮮やかな記憶。かたずを飲んで見守る人の息づかいや、その後の喝采まで含めた名勝負の舞台裏が、関わった人の証言で、よみがえる。

わ、若い!新人戦に出るジャンボ

1990年10月、最後の日曜日。男子ツアー・ラークカップ(兵庫・ABCゴルフ倶楽部)の最終ラウンドは大詰めに差し掛かろうとしていた。残すところ、あと6ホール。13番のグリーン上では、川岸良兼がゆっくりとバーディパットのアドレスに入った。

強烈に速い2メートル、下りのフックライン。外れたら3パット必至のパットは、絶妙のタッチでカップに吸い込まれた。

大歓声が潮が引くように収まると、コースは期待感と緊張感が入り混じった、異様なムードに覆われ始めた。ついにジャンボまでが、23歳の怪物・川岸良兼の軍門に下るのか。川岸が見せる不敵な笑みとそのパワーが、20歳先輩のジャンボ・尾崎将司を追い詰めていく。

13、14番の連続バーディで川岸が1打リードして迎えた15番。535ヤードのパー5のティイングエリアに2人が立ったとき、左から右へ、強烈な風が吹き抜けていた。

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