賞金女王・稲見萌寧は、“左手一本振り”で長いインパクトゾーンを手に入れた! | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
左腕一本振りは、試合会場でもよく行っていた(撮影:村上航)
コロナ禍で2年にまたがるロングシーズンとなった2020-21年。9勝を挙げて賞金女王に輝いた稲見萌寧が、シーズン中にひたすら行っていた練習は、左手一本で打つことだった。「この練習により方向性がさらにアップした」と、稲見のコーチを務める奥嶋誠昭氏がゴルフ雑誌ALBA835号のなかで、その真意と注意点を語っている。
稲見萌寧が試合の朝にも行っている“障害物”ドリルとは?【写真】
「左手一本だけで、素振りをしたり実際に打つという練習は、稲見プロがずっと続けていたドリルです。これはアイアンを正確に打つために必要な、低く長いインパクトゾーンを習得するためのものです。この練習により、薄くターフが取れる理想的な緩やかなダウンブローを手に入れることができました」と奥嶋氏は話す。左肩を支点とした左手リードで振ることでスイングアークが大きくなり、球を長く押せて方向性が向上するのだ。
通常、アイアンの入射角は2〜5度のダウンブローが理想的といわれるが、「稲見プロの場合は1〜2度の浅いダウンブローで入ってくる」と奥嶋氏。ミスの原因となる打ち込む動きも、反対にあおる動きも稲見にはない。
実際やってみると、左手一本で打つのは意外と難しい。すると奥嶋コーチは「ハンドファーストを意識し過ぎると、フォローで手元が目標方向に出て、フェースが開いてしまいます。左腕を返して、グリップエンドを体に向けて振るようにしましょう」とコツを教えてくれた。
そして「左腕を回し過ぎると、フェースがかぶってしまいます。フェースの向きは、常に上体と同じ向きになるように素振りでチェックしてください」と付け加える。フォローで上体の前傾角度よりもフェースが返ってしまったら、左腕の回し過ぎというわけだ。また、左腕一本で素振りをする際は、バックスイングとダウンスイングが同じ軌道を描いているかもチェックしておきたい。
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