「まるで一本足打法」 西村優菜は小さな体を左右に大きく揺さぶって飛ばす【モリモリさんのスイング談義】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
小さい体を大きく使って飛距離を出す(撮影:田中宏幸)
西村優菜のシーズン開幕戦は「77」、「83」のトータル16オーバーで予選落ち。しかし、そこから本来の調子を取り戻すと、国内メジャー「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」を含むシーズン4勝を挙げ、メルセデス・ランキング4位と大躍進した。身長150センチと小柄だが、ドライバーの平均飛距離は230ヤードを超える。2020-21年シーズンを鮮やかに彩った西村のスイングを、堀琴音らを指導する“モリモリさん”こと森守洋氏に解説してもらおう。
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体を左右に揺さぶって飛ばす! 西村優菜のドライバースイング【連続写真】
西村プロは「体が大きくない分を巧みな重心移動で補います!」というスイングです。
前にお話しした高橋(彩華)プロとは真逆で、体の重心を左右にうまく揺さぶりながら、重心移動を巧みに使っています。重心をしっかり右足に乗せてトップ。左足へ乗せてインパクト、フォローへというステップ動作が特徴的。それがスピードとエネルギーを生み、体が小さくても飛距離を出せるわけです。まるで王貞治選手の一本足打法のようにも僕は見えます。
もちろん、体を左右に揺さぶっても、体の支点となる軸はズレないので素晴らしいスイングとなるわけです。クラブの扱い方としては 左手をかぶせるフックグリップでクラブの重心をアドレスの段階で既にとらえていますので、体の動きは大きくても、フェースコントロールは巧み。堀プロのキャディをしたときに同じ組で見ていて感じたのですが、フェアウェイウッドのコントロールショットは特に秀悦でした。グリップを短く握ってスピンコントロールしたりと、ゴルフ巧者というイメージです。
重心移動が大きめなので、ダウンスイングで右足がベタ足の選手に比べて動いて見えますが、このときは既に左足で軸を取ってうまくコントロールできています。おそらくバランスをすごく大切にしていると思います。しっかり左足に乗り切ったフィニッシュは、体が止まってしまったり、インパクトで詰まってしまったりと、重心移動が苦手なアマチュアの方には、とてもお手本となる体の使い方をする選手です。
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