
樋口久子、産休後初勝利の裏で… 後の賞金女王が風呂場で号泣【名勝負ものがたり】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
流した涙がのちの活躍につながった(撮影:GettyImages)
歳月が流れても、語り継がれる戦いがある。役者や舞台、筋書きはもちろんのこと、芝や空の色、風の音に至るまでの鮮やかな記憶。かたずを飲んで見守る人の息づかいや、その後の喝采まで含めた名勝負の舞台裏が、関わった人の証言で、よみがえる。
今回は、1990年の「anクイーンズカップゴルフトーナメント」。飛ぶ鳥を落とす勢いだった20歳の平瀬真由美が、負けて初めて泣いた1戦の記憶に迫る。
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静かに、静かに、平瀬は一人悔しさをあふれさせていた。人の気配が消えた白山カントリー倶楽部ロッカールームのさらに奥。自分しかいない風呂場で流していたのは、真夏の戦いで汗だくになった体だけでなく、初めて競り合って負けた試合の、どうしようもない感情だった。
惨敗だった。
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