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当時はトップ選手が“避けた”全英オープン、英国の栄誉から世界の栄誉になるまで【PGAツアー公式コラム】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

2019年に優勝したローリー 今年は誰が頂点に?(Photo by Keyur Khamar/PGA TOUR via Getty Images)

世界中がコロナの恐怖に苦しめられた2020年。それでもゴルフ界は工夫を凝らし、多くの大会を無事に終えてきたが、肝心のメジャー1大会が欠けていた。第二次世界大戦以来、初めて中止となった「全英オープン」だ。

他のメジャー3試合は時期をずらして開催。マスターズは11月、全米オープンは9月にそれぞれ行われたが、全英オープンだけはイギリスのロックダウンの状況を鑑みて、実施に踏み切れなかった。

長い歴史の中で全英オープンが中止になったのは、第二次世界大戦による1949〜45年の間のみ。他3試合のメジャーを始め、ツアー選手権やザ・プレーヤーズなど重要な大会も完遂された2020年だが、やはり全英の穴は大きい。選手たちも改めて大会の偉大さを実感していた。

しかし、過去には全英を“避けてきた”レジェンドも数知れない。交通インフラが現在ほど整っていなかった1930〜50年代は、海を渡るのも一苦労。ベン・ホーガンは1953年に全英制覇を果たしているが、何と出場したのはこの一度だけ。バイロン・ネルソンも1937年に出場してから、次は55年という遠ざかりぶりだった。

サム・スニードもその一人で、46年に優勝したセント・アンドリュースを酷評して地元ファンからひんしゅくを買ったし、米国での高額賞金大会を優先して全英を見送ることもあった。

アーノルド・パーマーもそうで、4度目のマスターズ制覇を果たした58年、多くのファンが全英での活躍を期待したが欠場。6月から7月にかけては、米国の「ビュイック・オープン」で2位、「ロングアイランド・オープン」で優勝するなど、全英以外の大会で好成績を収めたように絶好調だったにもかかわらずだ。

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