マスターズに溢れるパーマーへの愛

米国サイトで公開された『MD3』のアーニーズ・アーミーシグニチャーモデル

マスターズ初日。スタート前には恒例のオナラリー(名誉)スタートが行われた。これはわかりやすくいうと始球式で、かつては、バイロン・ネルソンやジーン・サラゼン、サム・スニードが務めた。2007年からアーノルド・パーマーが大役を受け継ぎ、10年からジャック・ニクラス、12年からはゲーリー・プレーヤーも加わった。

このビッグ3による始球式が昨年まで行われたのだが、今年は悲しみのスタートとなった。昨年9月に87歳で亡くなったパーマーの姿がないからだ。1955年に初出場してから、選手として名誉会員として会場にいたパーマー。61年ぶりにパーマー不在のマスターズとなった。

そんな寂しさを感じるのは往年のゴルフファンのみならず、長年パーマーと歩みを共にしたキャロウェイゴルフも同じどころかそれ以上だ。哀悼の意を表すためか、本国のサイトでは『アーニーズ・アーミー』の特別仕様ウェッジが限定数本でオークション公開された。

「このウェッジは元プロ担当のアンソニーという社員がオリジナルで作り上げたもので、その時々に応じてこういったシグニチャーモデルをオークションで公開しています。今回はマスターズでパーマーのゴルフ界への功績を称え、『アーニーズ・アーミー』というパーマーの熱狂的なファンを意味するシグニチャーモデルを作ったようです」(同社広報・鈴木和臣氏)

また、中継を見ていてキャロウェイ契約選手のピンク色のヘッドカバーに気づいた人はいるだろうか。こちらも同社のパーマーへの愛が溢れている。

「パーマーはピンク色のポロシャツをこよなく愛していたそうです。そんなパーマーの好みも反映させて、今年のマスターズでは契約選手がピンク色のヘッドカバーに傘マークの付いた特別なヘッドカバーを使用しています。彼のマスターズの4回の優勝年も刻んでね。同様のピンクのボールマーカーも作っていて、選手が使用していますので、グリーン上で目を凝らして見てください」

いずれも一般ゴルファーが購入できるものではなく、あくまで同社のパーマーへの愛から生まれたシグニチャーモデル。ゴルフ界のレジェンドを尊敬し、受け継がれた遺産を後世に伝えるアメリカ人らしい心暖まるエピソードだ。ゴルフの祭典・マスターズは改めて素晴らしい大会だとつくづく感じる。

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