発表済み2020新作ドライバーに見る、2つのトレンド【記者の目】

国内メーカーがこぞってPGAショーで発表、グローバルモデル化が進みます(撮影:岩本芳弘)

ホンマ『ツアーワールドTR20』シリーズが発表され、2020年の春発売モデルドライバーの全容がほぼ明らかになった。その中で、いくつかのトレンドというか、共通点が見られる。

■PGAショーで新作発表、日本メーカーの“世界化”

2020年モデルの新作は、例年と違い、日本のメーカーがアメリカのPGAショーで新作発表するケースが多々見られた。筆頭がミズノ『ST200X』『ST200』ドライバー(3月20日発売)で、これまで欧米モデルだった『ST』がグローバルモデルとなり、日本でも展開される上、開発自体が米国を主軸とした日米共同開発モデルとなっている。

また、ホンマ『[ヨネックス]()の新作『EZONE GT』シリーズも、PGAショーで新作発表。こちらは日米共同開発とはうたっていないが「開発から製造まで国内自社工場で一貫したモノづくりを続け、新次元カーボンの採用と創造力を極めた新構造により世界No.1の飛距離を追求した“飛ばせる”アベレージゴルファー向けゴルフクラブです」と“世界”を意識した発信をしている。

米国[▶なぜ日本じゃなく、PGAショーで発表? ミズノ『ST200X』『ST200』ドライバー、3月20日世界同時デビュー]()

■クラウンだけじゃない。カーボンの面積を各社が拡大

もう1つ、例年と違って見えるのは、カーボンのヘッド占有率を高めたモデルが各社から登場していること。当然各社で設計も構造も異なるものの、コブラ『KING SPEEDZONE』と[オノフ]()赤 RD5900』はクラウン真ん中にバーを設け、両サイドの下部までカーボン使用面積を広げた構造がよく似ている。

コブラ『KING SPEEDZONE』はヘッド全体の50%がカーボン。[オノフ]()赤 RD5900』は占有率を明かしていないが、ヘッド左右MOIをルール上限に迫る大きさを手に入れている。

また、前作『TW747』シリーズでカーボンクラウンを採用していたホンマ。今作『ツアーワールドTR20 460』『同440』ドライバーは、新骨格でクラウンだけでなくソールの大部分をカーボンとすることで、ヘッド全体の実に60%まで拡大して余剰重量を生みだした。

そして、[PING]()のドライバーにカーボン素材は一切使われていない。

Text/Mikiro Nagaoka

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