【すみだ 記者会見/全日本選手権決勝vs柏】クラブ史上2回目の優勝ならず。最後まで食らいついて延長に持ち込んだものの4点を奪われ惜敗
試合後、須賀雄大監督と諸江剣語、鬼塚祥慶がオンラインでの記者会見に出席した。
選手は難しいタスクを高いレベルでこなしてくれた
須賀雄大監督/フウガドールすみだ
──素晴らしいゲームでした。今日の試合を振り返っていかがでしょうか?
柏は、浦安、名古屋、大分を連続で倒してきましたし、実際にFリーグで名古屋や大分と連戦したと仮定しても、連勝できるチームがFリーグにどれだけいるか。そう考えたときに、この実績は、F1、F2とかは関係なく、リスペクトされるものです。だからこそ逆に、(カテゴリーが上である)自分たちが相手をリスペクトして戦うことで、普段の彼らとは違う戦いができるのではないかと思っていました。そうやって、柏の売りでもある4人のボール回しにねばり強く対応していくことで、彼らがいつもとは違うようなゲーム展開を引き出すことも狙いの一つでした。選手にはこの決勝で難しいタスクを与えましたが、高いレベルでこなしてくれました。素晴らしい選手たちでした。
──ケガの影響が心配される諸江剣語、ガリンシャを長い時間起用していましたが、一方で、渡井博之の出場は長くはありませんでした。選手起用の狙いは?
基本的には、先ほどお話した通り、ねばり強く、がまん強く戦う狙いがありました。渡井も諸江も北村(弘樹)も素晴らしいフィクソですが、相手が4人のパス回して背後を狙ってくる、ピヴォを使わない時間の守備ということでは、諸江と北村が得意だという評価をしています。柏には野村(啓介)というピヴォがいますが、彼はセンターにどっしり構えるタイプではなく、自陣に降りてパス回しに参加できるピヴォなので、そこにプレッシャーをかけられるような人選を考えていました。
諸江もケガを抱えてはいますが、そこは重くは受け止めていないですし、それに勝る気迫で今大会に臨んでいたので、素晴らしいプレーでした。北村も失点には絡みましたが、今後のフウガを背負うフィクソになることは間違いありません。三笠(貴史)を含めたハイレベルなフィクソの戦いのなか、決勝は2セットで戦うこと、そこで諸江と北村を選択したということです。
──柏対策が行き届いていたように感じるが、言葉で伝えるだけで対応できるものなのか。練習をしてきたのか。
もちろん、柏との対戦は昨日決まったので、対策はしてません。自分たちは、自分たちの戦い方をプレシーズンから構築してきましたし、Fリーグには、いろんな種類のハイレベルなチームがたくさんいます。そこでは、このチームにはこのように戦おうといった経験値がたまってきているので、柏に対して何か新しいことをするのではなく、自分たちが積み重ねてきた引き出しのなかで対応していました。それに加えて、選手がそのプランを実現するためのインテリジェンスと自己犠牲心があり、素晴らしかったと思っています。
柏はチャンピオンにふさわしいチームだった
諸江剣語/フウガドールすみだ
──公式戦では柏と初めての対戦。どんな印象でしたか?
戦ってみて、優勝にふさわしいチームだと思いました。最強の相手だということはやる前からわかっていましたが、実際に戦ってみて、チャンピオンにふさわしいチームだったと思います。
──試合中に選手同士で話して変えたことなどは?
1点奪われてしまいましたが、そこからチャンスもありましたし、特になく、今やっていることを続けていこうと話していました。そうすれば必ずチャンスが来るから、あとはそこで決めるだけだ、と。それで実際に追いつけました。(延長で奪われた)セットプレーからの失点は、集中はしていましたが、まだまだ力が足りないと思いました。今まではそこを止めてきたからこそ勝ち続けてこれたと思っているので、単純に、力がなかったと思います。
──すみだのほうがプレッシャーがかかっていました。
立ち上がりは柏のプレッシャーが強く、押し込まれる時間が多かったのですが、後半や最後の延長は、僕たちが押し込む時間もありましたし、チャンスもきていました。フリーキックでガリンシャがバーに当てたシーンや、中田が当てたプレーなど、本当に紙一重だったと思います。ただし、勝てなかったというのは、力が足りなかったということ。そして、柏がチャンピオンにふさわしかったのかなと思います。
Follow @ssn_supersports