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八村塁の先発昇格はあるか?現地メディアがウィザーズのシーズン後半における“5つの疑問点”をピックアップ<DUNKSHOOT>

ウィザーズの上位進出には八村や新加入のポルジンギス(右)をはじめ、フォワード陣の活躍が不可欠となる。(C)Getty Images
現地時間2月22日『NBC Sports Washington』へ、オールスターブレイク明けのワシントン・ウィザーズにおける5つの疑問という記事が掲載された。地元メディアが挙げた5つの疑問点は下記の通り。

1:クリスタプス・ポルジンギスがどれだけプレーできるのか?
2:プレーイン・トーナメントか、それともロッタリー行きか?
3:どの若手選手が台頭するのか?
4:センターで誰が出場時間を手にするのか?
5:ディフェンスは改善できるのか?

ウィザーズは今月10日のトレード・デッドラインに、アーロン・ホリデーをフェニックス・サンズ、モントレズ・ハレルをシャーロット・ホーネッツ、スペンサー・ディンウィディーとダービス・ベルターンスをダラス・マーベリックスに放出し、ホーネッツからイシュ・スミスとバーノン・キャリーJr.、マブズからポルジンギスを獲得した。

これらのトレードの目玉はもちろん、元オールスターのポルジンギスだ。221センチ・108キロの26歳はポストプレーからドライブ、ジャンパーに3ポイントと難なくこなすことができ、ブロッカーとしても計算できる万能型ビッグマン。

ヒザの骨挫傷のためウィザーズでの出場はまだないが、今季平均19.2点、7.7リバウンド、1.7ブロックを残す男が後半戦で毎試合出場できれば、大きな戦力となることは間違いない。
だがウィザーズのロースターにはトーマス・ブライアントとダニエル・ギャフォードという2人のセンターに加え、パワーフォワードにもカイル・クーズマ、八村塁、アンソニー・ギルがいる。

ハウル・ネトやケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、スミスといったガードを3枚並べる“3ガード体制”を好むウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)が考えを改めない限り、今後もフォワードまたはセンターを計2枚コートに送り出す時間帯が多くなるだけに、フロントコートの起用法は気になるところ。

イースタン・カンファレンス11位の27勝31敗(勝率46.6%)でオールスターブレイクを迎えたウィザーズは、今季チームトップの平均23.2点、6.6アシストをあげていたブラッドリー・ビールが左手首のケガで残り試合の欠場が発表されており、得点源が不在の中で後半戦を戦い抜かなければならない。

24日から始まる後半戦の24試合のうち、勝率5割を上回るチームとの対戦は9試合と比較的恵まれている。その一方で、今季12勝16敗と負け越しているアウェーゲームが13試合と多く、プレーイン・トーナメント進出を争うチームとの対戦を多く残していることから、2年連続のプレーオフ出場は黄信号が灯っている状態だ。
ウィザーズの現有戦力において、今季オフェンス面で最も効果的な布陣はネト、コールドウェル・ポープ、クーズマ、八村、ギルの5人で、100ポゼッションあたり250得点を記録。クーズマ、デニ・アブディヤ、八村という3フォワードも複数のポジションへスイッチできることから、後半戦でも起用されることが期待できる。
ウィザーズはシーズン全体でオフェンシブ・レーティングがリーグ22位(109.1)、ディフェンシブ・レーティングでもリーグ21位(111.7)と両部門で下位に沈んでいるが、今後のポイントはディフェンス。特に被3ポイント試投数で平均30.9本と、リーグで最も相手チームに長距離砲を許しており、10.9本(リーグワースト2位)も決められていることは早急な改善が必要だ。

その点も考慮すると、サイズがあって複数のポジションをカバーでき、かつ動けるポルジンギスやクーズマ、八村、アブディアらフォワード陣の活躍はプレーイン・トーナメント進出へ向けて重要な鍵を握っていると言えるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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