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2月に入って平均36.3点と爆発中のドンチッチ。好調の要因は”食生活”「鶏肉と米、野菜が一番かな」<DUNKSHOOT>

ドンチッチは2月に入ってリーグトップの平均36.3点のほか、10.6リバウンド、9.4アシストと驚異的な数字をマークしている。(C)Getty Images
現地時間2月17日に行なわれたニューオリンズ・ペリカンズ戦で、ダラス・マーベリックスは125−118で勝利し、ウエスタン・カンファレンス5位の35勝24敗(勝率59.3%)でオールスターブレイクを迎えた。

この試合で、マブズの大黒柱であるルカ・ドンチッチはゲームハイの今季5度目の40得点ゲームとなる49得点に15リバウンド、8アシストの大暴れ。見事に勝利に導いた。

シーズン全体で平均27.5点、9.2リバウンド、9.0アシスト、1.1スティールと、キャリア4シーズン目も平均トリプルダブルに近いスタッツを残す22歳は、2月だけで4度の40得点超えと猛威を振るっている。

アベレージも凄まじい。2月は8試合に出場してリーグトップの平均36.3点に加え、10.6リバウンド、9.4アシスト、1.0スティールをマーク。フィールドゴール46.9%、3ポイント43.0%と成功率も高く波に乗っているのだ。

18日に地元メディア『Dallas Morning News』へ掲載された記事でドンチッチは、「バスケットボールを楽しんでプレーしている。それが一番重要なこと」と語り、3年連続出場となるオールスターゲームでは、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)にドラフトされたことを喜んだ

「彼はこのゲームにおいて歴代ベストプレーヤーの1人。子どもの頃から憧れてきた人から指名されたんだから本当に特別な瞬間さ。彼が僕を選んでくれて本当に嬉しい」
ドンチッチは2020年(8得点、4アシスト)、翌21年(8得点、8アシスト)といずれもレブロンからドラフト指名されており、オールスターゲーム2連勝。「このチームはまた勝つと思う。できれば今年を終えて3勝0敗になるといいね」と勝利を目指してコートへ立つ。

昨季終了後、ドンチッチは母国スロベニアへ戻り、オリンピック最終予選を勝ち抜いて東京オリンピックの出場権を勝ち取ると、本戦でも殊勲の働きを見せて初出場のスロベニアを4位へと導いた。

だがその後約3週間の休暇を入れたこともあってか、今季開幕はベストシェイプには程遠く、コンディションについて批判を浴びることもあった。

新型コロナウイルスの安全衛生プロトコル入りや足首を痛めて欠場を余儀なくされるなど、序盤戦は苦しんだものの、1月9日以降は欠場もしておらず、マブズを牽引している。

シーズン中の減量について「鶏肉と米、野菜が一番かな。僕はあまり魚を食べないから。なるべく身体にいいものを食べるようにしているんだ。それが今ここにいられる鍵になったね」と語ったドンチッチは、食生活の改善が好調の要因になっていると明かす。
元スロベニア代表チームの指揮官で、NBAチームでもアシスタントコーチ(AC)を務めてきたイゴール・ココスコフは、今季からマブズのオフェンス面を担当するACへ就任しており、ドンチッチについてこう話す。

「ゲームを管理していく能力というのは、経験を重ねることで増してくる。でも彼の場合はいつでも恐れ知らずだったね。彼はどんな瞬間、大舞台であろうと決して怖がったりしなかった。だから自信というのは間違いなく彼の欠点になることはない。それは断言できる。これは前にも言ったことだけど、今の彼は(当時から)経験も積んでいるんだ」
なお、マブズは2月10日のトレード期限最終日にドンチッチに次ぐ得点源だったクリスタプス・ポルジンギスをワシントン・ウィザーズへ放出。これにより机上ではドンチッチのワンマンチームというロースターとなった。

だが、このスーパースターの周囲にはジェイレン・ブランソンやティム・ハーダウェイJr.、ドリアン・フィニー・スミスといった選手たちに加え、新加入の司令塔スペンサー・ディンウィディー、3ポイントに秀でたダービス・ベルターンスがおり、粒揃いのロースターを形成している。

ジェイソン・キッド・ヘッドコーチやココスコフACといったコーチングスタッフが現有戦力のポテンシャルを最大限に引き出せれば、ウエスト上位へ食い込むことも十分可能ではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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