「私の大好きな選手の1人」NBA1329勝の名将がブルズの強力デュオを「彼には特別なスキルがある」と称賛!<DUNKSHOOT>
現地時間1月28日、サンアントニオ・スパーズはホームのAT&Tセンターで行なわれたシカゴ・ブルズ戦を131−122で制し、今季戦績をウエスタン・カンファレンス11位の19勝31敗(勝率38.0%)とした。
2シーズン連続でポストシーズン行きを逃しているスパーズだが、8位のミネソタ・ティンバーウルブズ(24勝25敗/勝率49.0%)とは5.5ゲーム差で、プレーオフ進出の可能性はまだ十分に残されている。
そして、この日73歳を迎えたグレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチ(HC)は、NBA歴代3位のレギュラーシーズン通算1329度目の勝利を手にした。
1996−97シーズン途中からスパーズで指揮を執る名将は今季で26シーズン目を迎えており、歴代2位のレニー・ウィルケンズ(1332勝)まで3勝、同1位のドン・ネルソン(1335勝)まで6勝と、今季中に歴代トップに立つのは時間の問題となっている。
この日のスパーズはデジャンテ・マレーが29得点、9リバウンド、12アシスト、3スティール、ケルドン・ジョンソンが23得点、8リバウンド、ヤコブ・パートルが21得点、11リバウンド、4アシストと活躍。
一方のブルズは、昨季までスパーズに3シーズン所属していたデマー・デローザンがゲームハイの32得点に6リバウンド、8アシスト、ザック・ラビーンが30得点と両輪が活躍するも及ばず、連勝は2でストップした。
試合後にポポビッチHCはデローザンについて、2018年にトレードで獲得するまで「個人的なことは何も知らなかった」と切り出し、「チームへ加入してから、彼は私にとって最も大好きな選手の1人になった。彼はスーパーヒューマン(超人)なんだ」と称えていた。
また、昨夏の東京オリンピックでアメリカ代表として、ともに金メダルを勝ち取ったラビーンについても言及。
「彼は『ポップ、僕に何を求めているか教えてください。それをやってみせます』と10回は言ってきた。そこで『我々は“D”(ディフェンス)に期待している。君が持つアスレティック能力を発揮して相手を止めるんだ。さらに(オフェンスで)アグレッシブになれば相手は止められない』と言ったんだ。彼は見事にそれをやってくれたよ」と称賛し、さらにこうも話していた。
「あの夏に我々がやり遂げたうえで、彼は非常に重要な存在だった。彼には特別なスキルが備わっている。彼とデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)はどこか似ている部分があった。あの2人がチームにペースを持ち込んでくれたんだ。彼の持つスピードとアスレティック能力が、チームに多くのものをもたらしてくれた」
ラビーンは6試合の出場で平均18.8分、9.7点、2.0リバウンド、3.3アシストをあげ、金メダル獲得に貢献。そしてブルズでは新加入のデローザンとスコアリングデュオを形成し、チームをイースタン・カンファレンス2位の30勝18敗(勝率62.5%)へと引き上げる活躍を見せている。
約1か月半と活動期間だったとはいえ、ポポビッチHCと過ごした時間は貴重な経験となったに違いない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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