絶好調サンズを牽引するポールをエースと敵将も称賛!「勝負所がどこかを熟知している」<DUNKSHOOT>

リーグ首位のサンズを牽引するポール。好調マブズとの試合では、キャリア49度目の2桁アシスト&0ターンオーバーを記録した。(C)Getty Images
現地時間1月20日(日本時間21日、日付は以下同)、ここ数試合で好調を維持するチーム同士の対戦となったフェニックス・サンズとダラス・マーベリックスの一戦。昨季のウエスタン・カンファレンス覇者のサンズは直近8戦で7勝、マブズもここ11戦で10勝と調子を上げており、この試合もお互いベストメンバーで対戦に臨んだ。

試合はタイスコア7度、リードチェンジ14度という接戦のなか、最終クォーターに35−19で抜け出したサンズが109−101でマブズを撃破。今季の直接対決を3戦無敗で終えた。

サンズはデビン・ブッカーが28得点、5リバウンド、6アシスト、マブズもルカ・ドンチッチが28得点、8リバウンド、8アシストと、両軍エースが好成績をマークしチームを引っ張るなか、試合を締めくくったのはクリス・ポール。キャリア17シーズン目を迎えた司令塔は、8点ビハインドで迎えた最終クォーターに3ポイント、レイアップ、ステップバックジャンパーを次々と成功させたほか、残り26.1秒には8点差へと広げる長距離砲をねじ込み、10得点を集中砲火を浴びせマブズをねじ伏せた。
これには敵将のジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)も「クリスはいつ行くべきなのか熟知している。第4クォーターでそれをまざまざと見せていた」と称賛。ブッカーも「彼が皆を引っ張っている。凄く意見を言ってくれるんだ」と大きな信頼を寄せていた。

今季平均10.0アシストでリーグトップを快走する36歳の大ベテランは、この試合で20得点、5リバウンド、11アシスト、2スティールをマークした上で0ターンオーバー。2桁アシストに0ターンオーバーはキャリア49度目と、抜群の安定感が光る。

連勝を5に伸ばしたサンズは、今季戦績を35勝9敗(勝率79.5%)としてリーグベストの座を堅持。昨季、球団史上初のNBAチャンピオンまであと2勝まで肉薄した彼らは、今季こそ王座獲得を虎視眈々と狙っている。

「僕たちは皆、お互いのことを信頼している。昨シーズンは学ぶべきことがたくさんあったけど、一緒に時間を過ごして経験を積んだ。だから今の僕らはどんな状況に陥ろうと、パニックボタンを押すことはない。自分たちがやるべきことに集中し、勝負所でもいいパフォーマンスができているんだ」
ブッカーはマブズ戦後、昨季を通じて手にした経験と自信の深さについてそうコメント。サンズはブッカー、ポール、ミカル・ブリッジズ、ジェイ・クラウダー、ディアンドレ・エイトンという不動の先発陣を昨季からキープしただけでなく、キャメロン・ジョンソンとキャメロン・ペインら主要リザーブも残留した。そこに今季から加入したジャベール・マギーやランドリー・シャメット、ビスマック・ビオンボらがフィットし、豪華戦力を形成。今季は3連敗以上は一度もなく、2連敗も2度のみ、勝率5割以上のチーム相手にも15勝5敗と圧倒的な強さを誇っている。
絶対的な本命不在の今季、サンズが優勝候補の有力なのは間違いない。サンズ、そして将来の殿堂入り確実なポールが悲願の初優勝を飾ることができるのか、今後の戦いぶりにも注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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