「まったく気にしていない」トレードの噂にも動じないウエストブルック「毎年、俺の名前は入っている」<DUNKSHOOT>
ロサンゼルス・レイカーズは現地時間12月31日から4連勝を飾るも、1月9日のメンフィス・グリズリーズ戦、12日のサクラメント・キングス戦に敗れ、21勝21敗(勝率50.0%)でウエスタン・カンファレンス7位となった。
5位のダラス・マーベリックス(22勝19敗/勝率53.7%)とは1.5ゲーム差と射程圏内だが、開幕前の下馬評とは遠く離れた位置にいることは間違いない。
そんななか、ラッセル・ウエストブルックは直近3試合でターンオーバーこそ平均1.3本に抑えているが、平均7.7点、フィールドゴール20.0%(8/40)と大スランプ。レブロン・ジェームズに次ぐスコアラーがここまで不振だと勝利は難しいと言わざるを得ない。
「俺たちはチーム、ユニットとして皆で分かり合おうとしているところだ。『どうしたら俺たちはうまくいくんだ?』とね。そして俺はこのチームのために大きな犠牲を払わなきゃいけないことは分かっている。このチームのベストを引き出すためには俺がそうしていかなきゃいけないことは理解している」
ウエストブルックは1月14日に『The Athletic』にそう話しており、チーム状況を好転させるために尽力していくと口にしていた。
今季のレイカーズで唯一フル出場しているウエストブルックは、平均18.7点、8.2リバウンド、8.1アシスト、1.1スティールをマーク。数字自体は決して悪くないのだが、オクラホマシティ・サンダーやワシントン・ウィザーズ時代に見せていたような爆発的なプレーが勝利に直結しきれていない印象が残る。
とはいえ、カリフォルニア州ロングビーチで生まれ育ち、大学も地元のUCLAでプレーしてきたウエストブルックにとってレイカーズは地元球団。昨年8月のチーム加入時の会見では「子どもたちや家族、母さんや父さんに会える。俺にとって、それはどんなことよりも大切なことなんだ」喜んでいた。
現状を打破すべく、「チームはウエストブルックをトレードすべき」という声は少なくないが、当の本人はレイカーズへやって来たことに後悔はないと断言する。
「(後悔は)ない。さっきも言ったように、俺にとって(家族の近くにいられることは)バスケットボールよりも大事なことだからだ」
レギュラーシーズンは折り返し地点を過ぎ、プレーオフまで残り40試合で、レイカーズに残された時間は約3か月。これを十分と取るか、足りないと感じるかは選手たちによって大きく異なるだろう。
なお、ウエストブルックはトレードの噂について「まったく気にしてない。俺は俺の仕事をする。プロフェッショナルであるべき。毎年、俺の名前はトレード(の噂)に入っている。俺がどんなアプローチをしようと、それは決して消えることはないのさ」と意に介していない。
「(トレードが)起こるか起こらないかに関係なく、俺のメンタリティや目標が変わることはない。俺にはバスケットボールよりも大事な目標がある。それはプロスポーツの中で何が起ころうと、俺にとって最前線であり続けるんだ」
33歳のスーパースターは、故郷チームを好転させることができるのか。それとも2月10日のトレード期限までに放出されるのか、今後の動向に注目が集まる。
文●秋山裕之(フリーライター)
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