「俺はいつだって効率的でありたい」19年目でも進化を続けるレブロンの“自信”と“プライド”<DUNKSHOOT>
「俺は自分が19年もリーグにいる気がしていない。朝起きて、毎日『俺は19年目、19年目なんだ』と言い聞かせているくらいさ」
昨年12月30日に37歳を迎えたロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは、現役最長タイとなるキャリア19シーズン目の真っ只中にいながら、それを実感していないようだ。
それもそのはず。37歳になって初めて迎えた現地時間12月31日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦。先発センターとして出場したレブロンは、鮮やかな3ポイントで先制点を奪うと、その後もドライブやディープスリー、コースト・トゥ・コーストから強烈なダンクをお見舞いするなどコートを支配したのだ。
終わってみれば29分18秒のプレータイムでフィールドゴール成功率61.5%(16/26)、3ポイント成功率50%(5/10)で43得点。14リバウンド、4アシスト、2スティール、2ブロックもマークし、139−106でブレイザーズを一蹴した。
この日は今季最多得点に加え、今季初のターンオーバーなしと文句なしのパフォーマンスでチームを牽引。さらに最近は7試合連続で30点超え、3試合連続で2桁リバウンドと、37歳とは到底思えない活躍を続けている。
「俺はどれだけ自分が若くいられるか、若い選手のゲームができるかを心と身体、それに精神面でも真剣に準備しようとしている」。身体のケアに多額の投資をしていることで知られるキングは、試合後にそう語った。
もっとも、アンソニー・デイビスが不在のレイカーズはここ8試合で2勝6敗と負け越し。今季18勝19敗(勝率48.6%)と借金生活から抜け出せていない。
それでも、得点面でチームを引っ張るレブロンは「俺はショットを乱発するような男じゃない」とスコアリング一辺倒の選手ではないと豪語する。
「俺は毎晩、プレーする時はいつだって効率的でありたい。得点面でも同様にもの凄く効率的でありたい。俺は点を取ることよりもそのことにプライドがある。それが俺というバスケットボールプレーヤーなのさ」
事実、レブロンは30得点以上を継続しているこの7試合で、いずれもフィールドゴール成功率50%以上を残している。今季成績も平均28.6点、7.5リバウンド、6.6アシスト、1.72スティール、1.12ブロックまで上昇。さらに、シーズンのフィールドゴール成功率52.5%はレイカーズ加入後の4年間で最も高く、3ポイントに関しても成功率37.6%はキャリア3番目の高確率、平均3.0本成功は自己ベストを大幅に上回っている。
37歳ながら依然としてリーグのベストプレーヤーの1人として君臨するレブロン。この男が健在な限り、やはりレイカーズを侮ることは禁物だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
Follow @ssn_supersports