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「いつもより“少し”得点を重視した」51得点を叩き出したデュラントにナッシュHCも脱帽「信じられない活躍だ」<DUNKSHOOT>

主力不在の危機に「ちょっと得点を重視した」というデュラント。51得点を叩き出しネッツを勝利に導いた。(C)Getty Images
現地時間12月12日(日本時間13日、日付は以下同)。リーグワーストの4勝21敗(勝率16.0%)に沈むデトロイト・ピストンズは、エースのジェレミー・グラント(右手親指)、ベテランのケリー・オリニク(左ヒザ)を欠くという苦しい状況のなかで試合に臨んだ。

対するはイースタン・カンファレンス首位(18勝8敗/勝率69.2%)のブルックリン・ネッツ。カイリー・アービング(新型コロナウイルスのワクチン未接種)、ジョー・ハリス(足首)に加えてジェームズ・ハーデンが休養、ポール・ミルサップも個人的事情で欠場と戦力ダウンしている相手に対し、ピストンズはハードに戦い続けた。

だが、この試合を迎える時点でリーグトップの平均28.5点を残すケビン・デュラントには成す術がなく、今季リーグ最多の51得点を献上。104−116で敗れて12連敗となった。

ネッツはデュラントがフィールドゴール16/31(成功率51.6%)、3ポイント5/10(50.0%)、フリースロー14/15(93.3%)に加え、7リバウンド、9アシスト、2ブロックの大爆発。さらにパティ・ミルズが18得点、5アシスト、ラマーカス・オルドリッジが15得点、5リバウンド、キャメロン・トーマスが13得点を記録しエースを支えた。
「ケビンはとてつもなかったね。でも決して簡単に勝利できた夜ではなかった。(デトロイトは)もの凄くハードにプレーしていた。我々は様々なラインナップを駆使したけど、彼の活躍はもう信じられないものだった」

スティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ)が試合後にそう振り返ったように、デュラントはトランジションから2人にコンテストされていてもプルアップジャンパーを鮮やかにヒット。スピードで抜き去るのではなく、いつでもプルアップジャンパーを打てるように見せかけてスルスルとリング下へ入り込んでリバースレイアップを成功させたり、得意のワンレッグフェイダウェイジャンパーやプルアップスリーを次々と放り込んで得点を量産した。

特に第3クォーターではチーム最初の13得点を1人で叩き出し、計16得点と大暴れ。レギュラーシーズンとしては歴代13位タイとなる、キャリア7度目の50得点ゲームを達成した。
「俺たちはジェームズとポール・ミルサップがいなかった。だから俺は得点面をいつもよりちょっと重視しなきゃと思っていたんだ。で、デトロイトはピック&ロールで後ろ側に下がって、他のチームがよくやるようなダブルチームをしてこなかったからね」

デュラントは試合後に『YES Network』とのインタビューでそうコメント。「じゃあ、50得点まで近づいていたことには気づいてたの?」という質問に「もちろん」と返答した。
デュラントにとっては、ゴールデンステイト・ウォリアーズに在籍していた2019年4月26日のロサンゼルス・クリッパーズ戦(プレーオフ1回戦の第6戦)以来約2年半ぶり、レギュラーシーズンとしては2018年11月29日のトロント・ラプターズ戦で51得点を奪って以来、約3年ぶりの大台突破。リーグ史上最高級のスコアラーをいかにして封じるか、他球団は今後も頭を悩ませるに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】”天才スコアラー”ケビン・デュラントの厳選ショット!

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