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米有力経済誌も“大谷ルール”を「MLBが前向きに進化している」と評価! 「ファンにとっての利益」とも主張

MLBに新ルールを創出するまでの存在となった大谷。果たして今季はいかなるパフォーマンスを見せてくれるだろうか。写真:THE DIGEST写真部
昨季、MLBで旋風を巻き起こし、文句なしのリーグMVPに輝いたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。新シーズンでの変わらぬ活躍を目指して調整を続けている27歳が、新たなルールを生み出すこととなった。

1試合の中で、降板した投手がその後もDHとして打席に立ち続けられるという、通称「大谷ルール」で、昨季はオールスター戦で特別に採用されたものの、シーズンでは認められず、ゆえに大谷は先発としての役割を終えた後に、今度は外野手として守備に就くことを余儀なくされたものだが、今回のリーグ機構と選手会の合意により、負担は軽減されることになる。
大谷の打席数増加というアドバンテージを得られることになるエンゼルスのジョー・マッドン監督が「素晴らしいニュース」と歓迎したこのルール改正に対しては、様々な反応があるものの、その中で米国大手経済誌『Forbes』は「ベースボールが正しい方向へ一歩を踏み出す」とポジティブに評している。

「大谷は2021年、一生に一度のシーズンを過ごし、打者としてOPS.965、本塁打46本、二塁打26本、盗塁26回、投手として130回1/3イニングで防御率3.18、9勝2敗の成績を残し、おそらくMLBの歴史の中で、最も明白なMVP候補となった。このような前例はなく、あのベーブ・ルースでさえ、大谷のような数字を記録することはなかった。そして、大谷はまだ27歳であり、このシーズンを再現する可能性もある」

このように稀代の日本人投手を改めて称賛した同メディアは、「ベースボールは米国で最も古いプロスポーツのひとつであり、ゆえに時に進化が遅いと批判されることがある」と指摘しながら、今回の新ルールについて「これは大谷に利益をもたらすための、明確なルールの変更だ」と断言。「唯一のツーウェイプレーヤー(二刀流)として、彼は最大限の利益を得、今後はピッチングから解放された後、ラインナップの別の場所に移動できる」と綴った。

しかし、続けて「これはファンにとっての利益でもある。大谷のプレーは、彼らがより多くそれを見るに値するものだ。そして新しいルールは、大谷がより多くの打席に立つ機会を生み出す」として、「MLBが前向きに進化していることの最高の例である」と主張している。

また、前述の通り、現時点では新ルールの恩恵は大谷に集中するものの、今後、より多くの選手に「二刀流」の挑戦に踏み切らせるきっかけになるかもしれないとも指摘。ルール改正が「不公平」と批判する声もあるが、同メディアは「ルースが1920年代に投手を止めてからは、もう復活することはないと思われていた。それを実現した野球界で最高の選手に“報酬”を与えるルールは良いものだ」と論じた。

歴史に残る偉大な選手がベースボールにもたらした変化が、今季以降の彼のプレー、そしてMLB全体にいかなる影響を与えるのかが、非常に興味深い。

構成●THE DIGEST編集部

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