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「俺は全然及んでない」――大谷翔平が二刀流挑戦の壁に? エンジェルス同僚たちが語る偉才の生み出したハードル

投打で違いを作る大谷。そのパフォーマンスには、同僚たちも脱帽する。(C)Getty Images
MLBで歴史的活躍を見せつけた偉才は、来る新シーズンも大きな期待を寄せられている。ロサンジェルス・エンジェルスの大谷翔平だ。
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昨季の凄まじさは、数字だけを見ても明らかだ。打っては、熾烈な本塁打王争い繰り広げる46ホーマーを放ち、100打点、103得点をマーク。投げても23先発で130.1回、防御率3.18、156奪三振を記録。“野球の神様”と称されるベーブ・ルースが103年前に成し遂げた「二けた勝利・二けた本塁打」の偉業には、あと1勝と迫った。

まさに野球史に残るプレーヤーとなった大谷。覚醒した彼がたった1年で築いたハードルはあまりに高く、同僚戦士たちからは悲痛な声も上がる。地元紙『LA Times』が、彼らのコメントを紹介している。

「あのレベルになろうとするのは無理だ」——。そう語るのは、自身も二刀流に挑戦しようとしていた過去があるジャレッド・ウォルシュだ。昨シーズンに29本塁打をマークしたスラッガーは、こう続けている。

「俺も(二刀流を)できなるなって思ってたんだ。でも、それからショウヘイを見て、『俺なんて全然及んでいないじゃないか』と思って、二刀流はやらないことにしたんだよ。あいつには、心底驚かされたんだ」
さらに今季からエンジェルスに加入したマイケル・ロレンゼンも「子どもたちは間違いなくやりたがるだろうね。けど、ハードルが高くなった影響を僕らは受けているよ」と語る。

もっとも、ロレンゼンはウォルシュよりも二刀流の実績がある。投手としてキャリアを重ねる一方で、打率.233、7本塁打、24打点、OPS.710という打撃成績を残してきた。並みのピッチャーとは一線を画すスタッツである。

そんな右腕をもってしても、大谷が残した“神レベル”の成績には、脱帽するしかない。ただ、ロレンゼンは、次のようにも続けている。

「『二刀流はショウヘイでないと出来ない』という考えは僕にはないよ。じゃあ、マックス・シャーザーじゃないと先発投手として成功はできないの? 違うだろ? だから、二刀流を諦めるみたいな考えはない」

はたして、大谷が新境地を見出した球界に、新たな二刀流プレーヤーは現れるのか。その行く末は、興味深く見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部

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