100億円以上に大事だった「誠意」。鈴木誠也がカブス入りを決めた舞台裏「応えないわけにはいかない」
熾烈を極めた鈴木誠也の獲得競争。そのなかで、本人がシカゴ・カブスを選んだ理由は、「誠意」だった。
現地時間3月18日、カブスのキャンプ地であるアリゾナ州メサで入団会見を行なった鈴木は、「マイク・トラウトに憧れた」と同じ背番号27の真新しいユニホームに袖を通し、MLBへの決意を語った。
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昨年11月にポスティングシステムを申請した鈴木を巡っては、ロックアウト前から熾烈な獲得競争が繰り広げられた。そのなかで現地メディアでは、ボストン・レッドソックス、サンフランシスコ・ジャイアンツ、サンディエゴ・パドレスなど「8球団以上、15球団未満」(ジョエル・ウルフ代理人談)との交渉がしきりに報じられてきた。
MLBスカウトの垂涎の的となった27歳だが、最終的にカブスと5年総額8500万ドル(約100億3000万円)の契約を締結。2007年に同球団と契約した福留孝介(現中日)を超える日本人野手史上史上最高額のメガディールとなった。
しかし、本人は金銭面以上に、「心がやられた」とカブス入りを決めた舞台裏を明かした。地元紙『Chicago Tribune』などが伝えている。
「素晴らしいチームですし、たくさん評価をしていただいて、その熱意に心がやられた。それが一番の決め手でした。すべてが良すぎて家で見て涙するぐらいだった。本当に素晴らしかった」
実際、カブスのプレゼンテーションは熱意に溢れたものだった。提示した金銭面もさることながら、ロサンゼルスで行なわれた交渉には、トム・リケッツ会長、ジェド・ホイヤー球団編成本部長ら球団幹部に加え、デビッド・ロス監督や打撃コーチも出席。食事を交えながら口説き落とされたという。
「金銭面も大事かもしれないけど、あの誠意は心に刺さった。これだけの誠意に、応えないわけにはいかない」
そう胸を熱くさせた鈴木。ついに日本球界屈指のスラッガーのMLBキャリアがスタートする。
構成●THE DIGEST編集部
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