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「歴代最高580億円も狙える」“天才打者”ホアン・ソトが380億円の延長契約を拒否した納得の理由とは?

若き天才ソトは380億円の契約も簡単に拒否。それでも納得できる圧倒的な実力と評価とは?(C)Getty Images
ワシントン・ナショナルズのホアン・ソトが現地時間2月16日、『ESPN』の取材に応じ、ロックアウト前に13年総額3億5000万ドル(約385億円)の延長契約を拒否していたことを明かした。

もしソトが応じていれば、新たな延長契約としてはムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)の12年3億6500万ドル、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)の10年3億6000万ドルに次ぐ歴代3位に入る金額だった。昨年10月に23歳となったばかりのメジャー4年目の選手がこれだけのオファーを受けるのも、ソトのキャリアを考えれば納得だろう。

ソトは2018年に19歳でメジャーデビュー以降、OPSは毎年.900以上をマーク。20年は短縮シーズンながら打率(.351)、出塁率(.490)、長打率(.695)でトップに立ち、昨季は球団歴代最多の145四球を選んで出塁率は2年連続リーグ1位&MVP投票2位に入った。天才的な打撃技術はすでに球界最高との声もあり、早くも殿堂入りへの期待が高まっているほどである。

一昨年に大型遊撃手のフェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)が13年3億4000万ドルの延長契約を受け入れたように、近年は若手スターの早期囲い込みがトレンドになっている。しかしソトは「1年ごとに契約を更新して、FAまで待つのがベストな選択だと代理人(スコット・ボラス)とともに考えているんだ」として、24年オフのFA市場でメガディールを狙う意向のようである。
今後ソトが不調や怪我などで評価を落とす可能性がないとは言えない。しかし、今回の選択に関して現地メディアの多くの見解は「当然」「安すぎる」という点で一致しているのだ。例えば、ESPNの敏腕記者ジェフ・パッサンはこう言っている。

「ホアン・ソトが北米史上最高額の5億ドルの契約を手にすることはあり得ない話ではない。FAになった時でもまだ26歳。このオフには、彼のチームメイトだったマックス・シャーザーが37歳ながら年平均4300万ドルの契約を手にした。もしソトが健康を保って一流の成績を残せれば、5億ドル(約580億円)は現実的なラインだろう」

今回ナショナルズが提示した金額は年平均で約2690万ドル。十分に高額ではあるけれども、昨年の年俸ランキングでは19位に過ぎず、あと2年待って5億ドル前後の金額を手にするようであれば、この金額に1000万ドル以上が加わるわけだ。辣腕代理人のボラスがこのチャンスを逃すわけもなく、歴代最高契約を狙うはずである。

ソトは日本とも少なくない縁があり、18年の日米野球で来日して東京ドーム天井直撃弾を放ったり、昨年のオールスターHRダービーでは大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)と死闘を演じたことも記憶に新しいだろう。改めて今季、ソトがどれだけの活躍を見せるか楽しみだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】外角低めも流し打ちでズドン! “天才”ソトの驚愕アーチ

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