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外野でレギュラー獲りへ!中日・根尾昂、紅白戦で攻守に躍動

根尾が紅白戦で好プレーを披露した。写真:岩国誠
 今季、外野のレギュラー獲りを目指す中日の根尾昂が2月11日、紅白戦に紅組の1番・右翼で先発出場。課題の打撃では、初回に右中間二塁打を放ったほか、守備では持ち味の強肩でランナーの進塁を防ぐなど、攻守で猛アピールし、スタンドのファンを大いに沸かせた。

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 この日は、新生・立浪ドラゴンズの初実戦となる紅白戦が行なわれるということもあって、Agreスタジアム北谷には1314人のファンが訪れた。試合前から、そのスタンドにどよめきが起こった。

 各選手が守備位置に散らばってのシートノック。荒木コーチのノックを、右翼で捕球した根尾のバックホームは、ノーバウンドでホームで構える捕手のミットへストライク送球。試合が始まっていないにもかかわらず、このレーザービームでファンの視線を釘付けに。しかし、これは序章に過ぎなかった。

 5回裏、紅組3人目の佐藤が無死二塁で、白組9番・土田の打球は一、二塁間を抜け、右翼・根尾の前へ。素早く捕球すると、再びレーザービーム発動。ランナーはストップしたものの、ノーバウンドで捕手のミットに収まり、スタンドが大きな拍手に包まれた。

「やはり、走られないこと。走られてアウトにすることというのは、外野手としての僕の武器として、これからもあるべきものだと思っています。あれが普通だと思っているので、そこを磨くことを怠らず、安定的にというか、走られても、常にベースの上にタッチしやすいボールがいくように、考えてやっています」
  このレーザービームの後、2本の右前安打があったが、ともにランナーは自重した。紅白戦ではあったが、不要な進塁を阻止する抑止力として、説得力十分の送球だった。

 強肩だけでなく、打撃でもアピールして見せた。初回、白組先発・岡野のストレートを捉え、右中間を破る二塁打を放った。2ボールと打者有利な状況から、ストライクを取りにきた速球を狙っての一打。これまでストレートに差し込まれることが多かった根尾から、ひとつの成長を感じた一打だったが、この日のヒットはこの1本のみ。今季初実戦は4打数1安打に終わった。

「試していることができた打席もありましたが、できていない打席もありました。2打席目のライトフライは完全にホームランボール。それを自分のタイミングで打ち切れず、仕損じてしまった。ミスの原因はしっかりわかっているので、次につながると思っています」

 2打席目も球種はストレート系。しかし、打ち気がはやり、自分のタイミングで打てなかった。そうならないよう、今、求めているのは打撃での再現性。手足の無駄な動きを削ぎ落とし、常に基本動作を反復できるよう、中村打撃コーチとともに、早出特打で様々なメニューに取り組んでいる。

 この日は、同じく外野のポジション獲りを目指す、2年目・三好がホームラン。他にも高卒3年目・岡林が1安打、ルーキー鵜飼も1安打と結果を残したほか、左手首の違和感で紅白戦当日に別メニューとなったドラフト1位・ブライトも黙ってはいないだろう。

 根尾昂、勝負の4年目。レギュラー獲りへ向け、信じた道を突き進む。

取材・文●岩国誠

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