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幕張を沸かせた男が意外な転身!? 名将バレンタインが「日本に欲しい」と熱望した“ロッテ最強助っ人”のいま

メッツでブレイクを遂げ、日本でも存在感を示したベニー。名将が認めたスラッガーが興味深いキャリアを歩んでいる。(C)Getty Images
遡ること18年前。ハワイ出身の怪力助っ人が日本球界を沸かせた。ベニー・アグバヤニだ。

ニューヨーク・メッツやコロラド・ロッキーズなどで5年間プレーしたベニーは、2004年にロッテに移籍。6年間の在籍期間中は、チームの中心打者として通算613安打、90本塁打、360打点をマーク。西岡剛、今江敏晃、サブロー、里崎智也らとともにチームの黄金期を支えた。
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そんな優良助っ人を幕張に呼び寄せたのは、当時ロッテを率いていたボビー・バレンタインだった。メッツ時代にベニーをメジャーに昇格させ、2000年にはともにワールドシリーズ進出を経験したアメリカ人指揮官は、現地時間2月5日にニューヨークの日刊紙『NY Daily News』で、「あの時の彼ら(メッツ上層部)はベニーを嫌っていた」と、ハワイアンスターの第1印象を語った。

「組織内の誰も彼のことを望んではいなかった。『あいつはプレーできるわけがない』とスカウトからも言われた。でも、蓋を開けてみれば、チームの誰よりも速く走り、ものすごいパワーがあり、ホームランも打てるバッターだったんだ。だから、私は後に彼を連れ去ったんだ」

2004年に再びロッテ指揮官に就任した際に「彼は私が日本に連れてくるのに、最初に欲しいと言った」と明かした名将は、“愛弟子”との日本時代を回想している。
「彼には『さぁ海外に行こう』と言って誘いをかけたよ。あのマリーンズでやってのけたのは、それまで見てきた中でも素晴らしい功績のひとつだ。そのなかで彼は本当に最高のチームメートだった。彼のことは今でも忘れないさ」

では、ベニー自身は今どこで何をしているのか。同紙の取材に応じた懐かしの助っ人は、冗談交じりに現況を報告している。

「いまはハワイアン航空の空港業務スタッフとして働いているよ。周りからは『何もしてない』なんて言われるけどね(笑)。でも、フライトの特典があるからやっているよ。子どもたちが、野球やソフトボールで遠征することが多いから、旅費をセーブしようと思ってね。荷物を飛行機に積み降ろしているんだけど、これがいいトレーニングになってるのさ」

幕張で一時代を築き、多くのファンに愛されたスラッガーは球界を離れ、地元で意外な転身を遂げていた。

構成●THE DIGEST編集部

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