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【センバツ出場校番付】横綱は大阪桐蔭と広陵で決まり! 大注目・佐々木麟太郎擁する花巻東の立ち位置は?<SLUGGER>

センバツ出場校が決定! 名門・大阪桐蔭を筆頭に九州国際大付、京都国際など実力校揃い。注目・佐々木(左上)の花巻東は何番手に入る? 写真:田中研治(前川、野田)、滝川敏之(佐々木)、塚本凛平/THE DIGEST(森下)
 1月28日、春のセンバツ高校野球に出場する32校が発表された。昨年秋の東海大会で準優勝した聖隷クリストファー(静岡)がまさかの落選、昨年のセンバツ覇者・東海大相模(神奈川)もギリギリで出場を逃すなど波乱の選考となったが、昨年の秋季大会と明治神宮大会の戦いぶりから出場校の実力番付を作った(※選手の学年は4月からの新学年)。

<2021センバツ出場校番付>
【東横綱】大阪桐蔭(大阪) 【西横綱】広陵(広島)
【東大関】九州国際大付(福岡) 【西大関】京都国際(京都)
【東関脇】花巻東(岩手) 【西関脇】山梨学院(山梨)
【東小結】木更津総合(千葉) 【西小結】浦和学院(埼玉)
【東前頭一】明秀日立(茨城) 【西前頭一】天理(奈良)
【東前頭二】国学院久我山(東京) 【西前頭二】敦賀気比(福井)
【東前頭三】聖光学院(福島) 【西前頭三】二松学舎大付(東京)
【東前頭四】星稜(石川) 【西前頭四】市和歌山(和歌山)
【東前頭五】高知(高知) 【西前頭五】大島(鹿児島)
 東の横綱となるのはやはり大阪桐蔭だ。旧チームからのレギュラーは捕手の松尾汐恩だけと経験不足が心配されたが、近畿大会と明治神宮大会を圧倒的な強さで勝ち抜き、秋の日本一に輝いた。松尾以外にも、トップバッターの伊藤櫂人、クリーンアップを打つ海老根優大、丸山一喜など力のある打者が揃い、打線の破壊力は頭一つ抜けている印象を受ける。

 2年生ながらエース格へと成長した前田悠伍のピッチングも安定感抜群で、万全の状態なら打ち崩すのは難しいだろう。彼に続く投手と守備面に少し不安が残るものの、総合的に見て優勝候補の最右翼であることは間違いない。

 大阪桐蔭に続く2番手グループとしては広陵、九州国際大付、京都国際、花巻東の4校を挙げたい。明治神宮大会準優勝の広陵は投打ともにタレント揃いだ。投手陣はエースで大型右腕の森山陽一郎、2年生ながら安定感の光る岡山勇斗、明治神宮大会で146キロをマークした松林幸紀の右腕3人、さらに中軸を打つサウスポーの内海優太も控える。打線も、内海と注目の2年生スラッガー真鍋慧を中心に強力で、2003年以来となる春の頂点も十分に狙える。

 九州王者の九州国際大付も注目の大型チーム。捕手の野田海人とセンターの黒田義信は旧チームから中軸を務めるプロ注目の選手で、新チームから4番に座る2年生の佐倉侠史朗も長打力は高校生離れしたものがある。

 エース左腕の香西一希はストレートこそ130キロ台中盤ながら抜群の制球力が持ち味で、捕手の野田は145キロを超えるスピードを誇る。明治神宮大会の準決勝では大阪桐蔭にコールド負けを喫したが、中盤まではリードを奪っており、チームの総合力は全国でも屈指だ。

【動画】“怪物スラッガー”佐々木麟太郎が放った衝撃アーチがこれだ! 近畿大会では準々決勝で敗れた京都国際だが、旧チームから主戦の森下瑠大、平野順大という左右の安定した投手を揃えているのが何よりも大きい。とくにエースの森下は抜群の安定感を誇り、初戦で対戦したくないチームの筆頭格ではないか。

 攻撃陣は少し不安が残るが、森下と平野は打者としても非凡なものがあり、トップバッターの武田侑大も強打のショートとして面白い存在だ。3季連続の甲子園ということで、経験値の高さでも他校を一歩リードしていると言えるだろう。

 花巻東は強力打線が持ち味。2年生ながら高校通算50本塁打を放っている佐々木麟太郎に高い注目が集まるが、後ろを打つ強打の捕手・田代旭の存在も大きい。また、チームカラーとなっている全力疾走を生かした走塁面も光る。安定している投手がエースの萬谷大輝だけというのは課題だが、冬の間に投手力を底上げすることができれば、東北勢初の頂点も射程圏内に入ってくるはずだ。

【動画】“怪物スラッガー”佐々木麟太郎が放った衝撃アーチがこれだ! 続くチームとしては、関東勢に有力校が揃った印象だ。秋の関東大会を制したのは明秀日立だが、エースの力を考えて山梨学院と木更津総合を上と評価した。山梨学院は榎谷礼央、木更津総合は越井颯一郎とともに140キロをコンスタントに超える好投手を擁しており、失点が計算できるのが何よりも大きい。ちなみに両校とも明秀日立に敗れているが、その時点ですでにセンバツ出場が決定的だったこともあり、榎谷と越井は先発を回避している。

 山梨学院は関東大会4試合で37得点を叩き出した打線も強力で、木更津総合は越井をリードする強肩捕手の中西祐樹の存在も大きい。エースを上手く温存しながら勝ち上がれるかどうかがポイントとなりそうだ。

 明秀日立も打線は優れており、山梨学院と延長10回の熱戦を演じた浦和学院も昨年夏の甲子園を経験したメンバーが残っていて、上位進出の可能性も十分にありそうだ。

 他には二松学舎大付、市和歌山、大島も好投手を擁するだけに、優勝候補との対戦を制することも考えられる。春はやはりチームとしての完成度が低いケースも多いだけに、上位校が意外な伏兵に足をすくわれる可能性も十分あり。関東・東京の6校目として選出されながら頂点に立った昨年の東海大相模のように、秋に苦しんだチームが急浮上してくることにも期待したい。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
 

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