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「投票制度が崩壊している」“最凶”ボンズらの殿堂入り資格消失にMLB選手たちの反応は?「本当にガッカリした」と落胆の声も

記者投票での殿堂入り資格を失ったボンズ(右)とクレメンス(左)。現役選手たちはこの結果を見て何を思ったのか。(C)Getty Images
 大きなジャッジメントが下された。

 現地時間1月25日、全米野球記者協会(BBWAA)によるMLB殿堂入り投票結果が発表され、通算541本塁打を放った“ビッグ・パピ”ことデビッド・オティーズが得票率77.9%(75%以上で選出)で資格1年目で栄誉を手にした。

 一方で、歴代最多762本塁打&最多7回のMVP受賞を誇るバリー・ボンズ、通算354勝&サイ・ヤング賞歴代最多7回のロジャー・クレメンスは、それぞれ得票率66.0%、65.2%にとどまって落選。彼らに加えて好投手カート・シリングらが今回で資格最終年を迎えており、BBWAA経由での殿堂入りは見送られる形となった。

 圧倒的すぎる実績がありながらも、禁止薬物使用の疑いがつきまとったボンズらを巡っては、これまで数々の議論がなされてきた。「薬を使ったとされるより前の時点で殿堂入りに値する」「当時のMLBではそもそも薬物使用は禁止されていなかった」という“賛成派”もいれば、「ルール違反者は殿堂入りすべきではない」との“反対派”は真っ向から対立。それでも10年間をかけて徐々に得票率を高めていたものの、今回もラインには届かなった。

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 では、彼らと同じフォールドで戦う選手たちは、ボンズたちの殿堂入り投票に関してどう思っているのだろうか。
  オールスター選出1回&2ケタ勝利4回の左腕アレックス・ウッド(サンフランシスコ・ジャイアンツ)はまず、「デビッド・オティーズという存在なしにベースボールを語ることはできない。おめでとう!」と“ビッグ・パピ”を称賛。一方で、「過去に薬物使用で陽性反応を示しながらオティーズは一発できるのに、一体どうしてボンズとクレメンスが殿堂入りできないのだろうか? 僕の目には、投票システムそのものが崩壊しているように見えるけど」として、“ダブルスタンダード”に懐疑的な目を向けた。

 他にも元ゴールデン・グラブ外野手のジョシュ・レディックは、結果を受けてブーイングのGIFを投稿。2019年ドラフト全体10位でジャイアンツに入団した有望株外野手のハンター・ビショップも「殿堂入りの中にバリー・ボンズがいないなんて、くそみたいな冗談だな。本当にガッカリした」と失意の言葉をつづっている。

 球界以外からの反応もあり、NFL最大級のスターとしての地位を築いているパトリック・マホームズ(カンザスシティ・チーフス)は、頭を横に振る絵文字をのせて落胆の意を示し、NBAユタ・ジャズのSGを務めるドノバン・ミッチェルも「バリー・ボンズが殿堂入りできないなっておかしな話さ」と擁護した。ちなみに、ミッチェルはバスケと野球を高校までプレー。故障で野球を辞めたのだが、いつか二刀流でプレーすることを夢見ているそうだ。

 選手以外、とくに有識者のコメントを見ても、ボンズとクレメンスは殿堂入りすべきだという意見が多い。しかし逆に言えば、公に声は出さないけれども反対している人も相当数いることも意味している。ボンズらはBBWAAでの殿堂入りはなくなったが、時代委員会での選出の可能性は残っている。果たして、今後どうなるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
 

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