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【球団別最高球速男|セ】21年だけで3球団が新記録樹立! “大谷超え”のビエイラは直前から7キロも球速アップ<SLUGGER>

巨人や阪神など、今季だけで最速記録が多数樹立。ビエイラ(左)は大谷超えの日本記録を樹立し、スアレス(右)は“大谷世代”の藤浪の記録を塗り替えた。写真:塚本凛平(THE DIGEST)
スピードは浪漫——。バッターのホームランがそうであるように、ピッチャーの放つ剛速球もまた、ファンを熱狂させるファクターだろう。では、プロ野球12球団の“歴代最速”投手は誰なのだろうか。そして今季、大記録を更新する投手は現れるのだろうか(対象はシーズン公式戦・ポストシーズン)。

<セ・リーグ>
■巨人:166キロ
・ビエイラ(2021年8月13日/東京ドーム/中日戦)

■広島:165キロ
・コルニエル(2021年6月20日/東京ドーム/DeNA戦)

■阪神:163キロ
・スアレス(2021年6月8日/札幌ドーム/日本ハム戦)

■中日:161キロ
・R.マルティネス(2020年10月2日/横浜スタジアム/DeNA戦)

■ヤクルト:161キロ
・佐藤由規(2010年8月26日/神宮球場/横浜戦)

■DeNA:161キロ
・国吉佑樹(2019年4月6日/横浜スタジアム/巨人戦)

パ・リーグでは3球団が最高球速160キロの壁をまだ超えていないが、セ・リーグは6球団すべてが大台突破。しかも、今シーズンだけで3チームが最速記録を塗り替えた。

まずは6月8日、阪神が誇る最強クローザー、スアレスが球団新記録の163キロをマークした。5月16日の巨人戦で藤浪晋太郎に並ぶ球団タイの162キロを計時していたが、1か月と経たずに更新。球団外国人投手最多の42セーブを挙げて2年連続のタイトルを手にし、来季からはメジャーリーグへ活躍の場を移す。
スアレスの衝撃からわずか12日、広島のセットアップを務めるコルニエルが日本記録に並んだ。東京ドームでのDeNA戦5回、ソトの打席で164キロを計時し、フランスアの持つ球団記録(158キロ)を更新すると、次の2球も163キロ、162キロを計測。そして、この後の大和との対戦でカウント0-2から投じた一球が165キロをマークし、大谷翔平と並ぶ日本最速になった。

しかし、この記録すらも数か月しか持たなかった。8月13日、巨人のビエイラが日本新記録の166キロをマークしたからだ。

中日戦、9回1死でA・マルティネスの7球目に日本新記録の166キロを計測。メジャー時代に計測していたという最速167キロにあと一歩に迫る数字を叩き出した。ただ、直前に投げたストレートは158キロ、159キロで、一気に7キロもの球速アップに一部で「誤計測では?」との声も聞かれた。

【動画】咆哮! “日本最速”ビエイラの圧巻ストレートがこれだ 彼ら3人と同じように、中日の最速記録保持者も外国人クローザーのR・マルティネスが保持。2020年8月13日にジョエリー・ロドリゲスに並ぶ159キロを計測すると、その2日後に中日初の160キロの大台を突破。そして、10月2日の敵地DeNA戦で自己記録を更新する161キロをマークしている。

現在はロッテに在籍する国吉佑樹が19年にベイスターズの球団最速となる160キロを計測したのも横浜スタジアムだった。
日本人投手による160キロ超えは、実は国吉を含めて5人しかいない。大谷翔平、藤浪、千賀滉大(ソフトバンク)、そして”初代”の佐藤だ。仙台育英高では甲子園最速(当時)の155キロをマークした右腕は、プロでも入団3年目に最速記録を打ち立てた。10年8月26日横浜戦の5回、スレッジの打席で日本人最速の161キロを叩き出したのだ。

もっとも、このイニングで投じたストレートは156キロが3球、155キロが3球、154キロが2球。今季のビエイラと同じように1球だけ急上昇しての大台到達だったが、もちろん今でも球団記録として残っている。

構成●SLUGGER編集部

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