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開幕前に起きた“懐疑論”。米贔屓メディアにも「現実を直視すべき」と言われた大谷翔平の底力

二刀流を続けられるのか。今季の開幕前には大谷に対する懐疑論が渦巻いた。(C)Getty Images
間違いなくMLB、いや世界の野球史に残るシーズンだった。2021年に二刀流で一大フィーバーを巻き起こした大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のパフォーマンスだ。
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MLBでの4年目でついに「リアル二刀流」をやり遂げた。打っては46本塁打、100打点、OPS.965、長打率.592と一流スラッガーと肩を並べるハイアベレージを記録。一方で渡米後最速となる101・9マイル(約164キロ)を記録したピッチングでも9勝を挙げ、防御率3.18、156奪三振(奪三振率10.77)、FIP3.51という圧巻の内容だった。

「史上初の~」「史上●▲人目の~」などさまざまな快挙を成し遂げた。そんな27歳のサムライは、記者投票で決まるMVP投票で満票選出されるなど、存在がMLBで認められたのは、もはや言うまでもない。

ただ、振り返ってみれば、開幕前は大谷の挑戦に対して好意的な声は少なかった。むしろ、強烈な逆風が吹きすさんでいたと言っていい。もっとも、それは稀代の天才と謳われた男が過去3年に渡ってフルシーズンを戦えていなかった点が大きい。あのベーブ・ルースが活躍した時代よりも負荷の増した現代野球で、二刀流の継続に限界があるという見方が大半だった。

大谷に対して懐疑論を唱えたのは、本来は“味方”とも言えるエンジェルスの贔屓メディアもだった。地元紙『Los Angeles TIMES』が「両方の役割が出来るのか、疑問を残している。契約に至った背景に、『二刀流』をこなせる才能があった部分も理解できるが、チームは現実を直視すべきである」と記せば、専門メディア『Haro Hangout』も「ジョー・マドンは、オオタニを野手として永久に使うことを約束するべきだ」と辛辣にレポートした。
いずれも、過去3年でトミー・ジョン手術の影響から4勝しかできなかった大谷の成績を思えば、やはり真っ当の意見ではある。だからこそ、ここで強調したいのは、彼が周囲の懐疑論を“二刀流”で一掃した点だ。おそらく投打のどちらかだけでの成功であれば、「やはり二刀流は無理だった」「ベーブ・ルースは超えられない」と現地メディアで酷評されていた。その可能性を考えても、誰もが認めざるを得ない結果を示したのは、脱帽するほかにない。

ちなみ大谷は、全米野球記者協会の会見で、二刀流挑戦に対するプレッシャーの有無を問われ、こう切り返している。

「ここまで100パーセント歓迎されてという雰囲気はなかったので。常にそういう批判的なことはあったが、自分がここで頑張りたいなと思って頑張ってきた。反骨心はない。純粋にどこまでうまくなれるか、頑張れたのがよかった」

打って、走って、投げて――。そのすべてで結果を出し、歴史的な野球人となった大谷。“先人”ルースがフルシーズンで二刀流を続けたのは実質4年だけだが、はたして日本が生んだ偉才はどこまで続けられるのか。興味は尽きない。

構成●THE DIGEST編集部

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