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桐生祥秀(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

「パリ五輪男子400mリレー」東京五輪の悔しさを晴らす最高の走りを見せた桐生祥秀、賛辞の声やまず

桐生祥秀(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
8月10日(日本時間)、パリオリンピック陸上競技男子4×100mリレー決勝が行われ、日本は37秒78で5位となった。

バトンワークに大きなミスもなく最終ランナーの上山紘輝に1位で繋いだが、各国エースが揃う4走で捕まり5位でフィニッシュとなった。

急遽メンバー変更しぶっつけ本番で決勝に臨んだ日本

表彰台を狙うために日本は大胆な策に出た。

不調気味だった柳田大輝を外し、坂井隆一郎を配置したのだ。

これまで1走を務めていたサニブラウンを2走に回した。

多少1走の坂井と2走のサニブラウンのところで詰まった感はあったものの、大きなミスとはいえず順調に3走の桐生祥秀に繋ぐ。

最高の走りを見せた桐生祥秀

第3走を務めた桐生は、最高の走りを見せて4走の上山紘輝に1位で繋いだ。

東京オリンピックでは、バトンミスによって桐生は走ることさえできなかった。

その悔しさをぶつけるような素晴らしい走りは、日本で応援している人たちの多くを感動させた。

X(旧Twitter)でも桐生への賛辞の声が非常に多くポストされていた。

28歳となり個人としての力は今後なかなか上げていけない可能性は高いが、そのバトンテクニックは世界でもトップオブトップだ。

そしてコーナーワーク自体も世界一といっても過言ではないだろう。

走力だけにフォーカスすれば、物足りないレベルであるのは確かだが、そのコーナーワークの上手さで世界の強豪選手と戦えるレベルとなっている。

実際に今回も抜群のコーナーワークによって1位で最終ランナーにバトンを繋いだことを考えれば、日本の3走は桐生で大正解だったと判断できる。

まだまだリレーの代表としては欠かせない戦力であることを今回のパリオリンピックで証明したといえるだろう。

もしも数年後に現役を退いたとしても、そのバトンワークのテクニックを日本の若手選手たちに伝えてくれるはずだ。

そうした意味では、今回のパリオリンピックでの5位という順位は決して残念がる必要がない。

世界一のバトン技術は健在で、今後も引き継がれていくため、あとはサニブランのような個人として世界に通用する力を持った日本人選手が2人、3人と現れるのを期待するだけだ。

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