今季最高は59位の片岡尚之が首位発進! オフからスイング改造に着手「成果がでてきたかな」
<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 初日◇22日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇7036ヤード・パー72>
大会初代チャンピオン(2021年)の片岡尚之が8バーディ・ボギーなしの「64」で初日をホールアウト。8アンダー・トップタイと今季最高のスタートを切った。
今季は9試合に出場して予選通過は3回のみ。これまでは「〜全英への道〜ミズノオープン」の初日41位タイ発進が一番良く、前週の「ハナ銀行インビテーショナル」の59位タイが最高成績と苦しんでいる。それが今季3度目の60台、かつ自身の今季最少スコアを叩き出した。「上がってみたら8アンダーだったという感じですね」と本人は話す。
現在25歳の片岡は東北福祉大出身で、プロ4戦目の今大会でツアー初優勝。その2020-21年シーズンは賞金ランキング19位、昨シーズンは勝利こそなかったものの、賞金ランキング23位と順風満帆なプロ生活を送っていた。
平均パットは直近の2シーズンで、1位、2位とパッティングの技術に定評があった片岡だが、昨季は48.945%で86位まで沈んだフェアウェイキープ率を改善するために、かつて片山晋呉を指導した谷将貴コーチとともにオフは大幅なスイング改造に着手。それでも今季はここまで、フェアウェイキープ率45.277%で107位、パーオン率は49.495%で116位と、ショットでなかなかバーディチャンスにつけられていない。
だが、きょうは18ホール中グリーンを外したのは5回でパーオン率は72%。パーオンできなったホールはすべてパーセーブをしている。「ティショットはよくなかったけど、アイアンが安定していた。パターはミドルパットも入ってくれていましたね」と振り返り、練習場でできていたことが、やっと「試合でもできてきた」と笑顔で話す。
そのスイング改善メニューは『肩から肩の小さい振り幅で打つ』練習をひたすら行うこと。スイングの土台をしっかり作るためにフルスイングを封印し、オフは地道なドリルをこなしてきた。「けっこう今はフルスイングの練習をしています」と、シーズンが開幕したこともあり、スイング改造は次のステップに移っている。
「スイング自体は前からいい感じになっていた。けど、自分の気持ち的なものが足りず、試合に出ると思うようにいかなかったんです。成果がでてきたかな」と自身の成長を実感する。
第一回大会で優勝したことをきっかけに、スポンサー契約をしてくれたサトウ食品株式会社の佐藤元社長には「今年は70万円ぐらいしか稼いでいないし、ほぼほぼ予選落ちだったので」と心配をかけてきた。それが、「なんとか最近は上向きになってきて、しかもホストプロの試合で、初日にこんなスコアが出せてよかった」と、ホッとした表情を見せる。
「ゴルフでも、ゴルフ以外でもこの大会を盛り上げたい。それが一番の恩返しにある」。ホストプロ優勝という最高の結果で佐藤社長を安心させたい。(文・高木彩音)
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