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アマ吉田鈴のプロテストまでの過ごし方 “ベストアマ率100%”も不満「もっと上を見て」

ベストアマ獲得も不満。吉田鈴はさらに高みを目指して鍛錬を続ける。(撮影:福田文平)

<RKB×三井松島レディス 最終日◇14日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6299ヤード・パー72>

アマチュアの吉田鈴(日本ウェルネススポーツ大2年)は、最終日の18番ホールで5メートルのバーディパットを沈めて「71」。トータル2アンダーに伸ばして3日間を終え、4月の「KKT杯バンテリンレディス」に続いて大会のベストアマチュアに輝いた。

出場したアマチュア3人のうち、唯一決勝ラウンドに進んだ吉田は、ラウンド前からその座につくことが決まっており、これで今季はベストアマ率100%。しかし、「そこはあまり気にしなくなってしまって。もっと上を見ていきたいです」と、目標のトップ10をクリアできなかったことで満足感はない。同学年には川崎春花、尾関彩美悠というツアー優勝者もいるだけに「同世代も勝っているし、優勝争いに絡まないといけない」という気持ちがある。

それだけに「昨日がもったいなかった。イーブンでは回れたと思うし、それができればトップ10に入れたので」。首位と3打差の4位タイと好発進しながら、「75」と落とした第2ラウンドに悔いを残した。

それでも開幕前からショット面の調子が上がっていないことを感じながら、初日、最終日とアンダーで回り、3日間を戦い抜いたことには「ナイスプレーも多かった」とうなずく。「練習も短時間で集中して、試合と同じような気持ちでやっています。その成果が出てきている」と取り組みの成果を実感できたことも、今後へ大きな意味を持ちそうだ。

この試合を終えるとすぐに愛知県に向かい、次戦の「ブリヂストンレディス」(18~21日)出場権を得るためのマンデートーナメント(主催者推薦選考会)に参加。さらに翌週の「リゾートトラスト レディス」(25~28日、静岡県)はすでに出場が決まっている。29日には千葉で開かれる「全米女子オープン予選会」で、「(開催地の)ペブルビーチを回りたい」と本戦チケット獲得を目指す“連戦”を予定している。

今年も3度目の受験となるプロテスト合格が大きな目標になる。昨年、最終まで進んでいる吉田は、9月から始まる第2次予選からの参加だが、そこまではしっかりと出られる試合に出場し、そのなかで課題をあぶり出して練習に生かす。そのサイクルで合格を目指していくだけに、一つひとつの実戦が大事な場になる。そういった意味でも「調子悪い時でも結果アンダーで回ることができればプロテストも大丈夫だと思う」と、今週の結果は自信につながる。ここからはショットのバリエーションも増やすなどさらにプレーに磨きをかけながら、大事な時間を過ごしていく。(文・間宮輝憲)

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