「思い切ってやってみよう」で『75』→『67』に劇的回復 西村優菜が“リシャッフル突破”へ17位フィニッシュ
<JMイーグル・LA選手権 最終日◇30日◇ウィルシャーCC(米カリフォルニア州)◇6447ヤード・パー71>
3日目にショットがまとまらず「75」と落として迎えた最終日。西村優菜が、その悔しさを晴らすようにリーダーボードを駆け上がっていった。6バーディ・2ボギーの「67」。パー71のセッティングではあるが、米国ツアー参戦後のベストとなるスコアでロスの4日間を終えた。
39位からスタートした1番のセカンドショットで快音を響かせた。7番アイアンで残り145ヤードからのショットが50センチにピタリ。拍手喝采のチャンスで、おはようバーディを奪った。その後は、9番、11番で6メートル、14番で8メートルと長いパットも沈め、一時はこの日だけで6アンダーも伸ばす“ムービングサンデー”だった。難しい上がり3ホールのうち16、17番でボギーを叩いたことは「がっかり」だが、「すごくいい流れでゴルフができていて、伸ばさなければいけない状況で、しっかり60台を出せたのは大きかった」と笑顔を見せた。
「パラパラ」とショットが散った前日のラウンド後の練習で「つかんだもの」があった。テークバック時に、左ヒザが右へ移動することを抑える意識がそれ。狙いについては、「もう少し重心を下げるために、あまり下半身を動かさないようなイメージで。もちろん体重は多少は右に乗るけど、とにかくヒザの動きだけを意識してやりました」と説明する。
日本時代も調整や、試合中に修正するために意識してきた部分だが、この試合でやることについては迷ったという。優先出場順位をシーズン途中に入れ替えるリシャッフルまで、今週を入れて残り2試合。ツアーポイントに応じてランクづけがされるが、現状の161番手から上がるためには、できる限りポイントを積み上げないといけない状態だ。そのため「コースで思いっきりやるのは難しい」と、いきなりスイングに手を加えるのは勇気がいることで、「(自分のなかで)大きく変わってはいるけど、意識しづらいところではない」と、感覚的な違いも覚える。それでも「順位も順位だったので、思い切ってやってみよう」と腹をくくり、見事、好結果につなげた。
最終的に、こちらも今季の米国ツアーでの自身最上位となる17位タイでフィニッシュし、45ポイントを獲得。中盤戦の試合にほぼ出られる『ポイントランキング80位以内』を目指すなか、前週までの101位から77位に浮上した。リシャッフルは、西村にとって次戦となる2週後の「コグニザント・ファウンダーズカップ」(5月11日〜、米ニュージャージー州)後に行われるが、そこに向けても大きなラウンドになった。
国別対抗戦「ハンファ・ライフプラス インターナショナル・クラウン」が行われる次週はオープンウィークとなるが、「(ゴルフ以外のことは)全然考えてなかったです(笑)。あしたからまたゴルフです」と、今後を左右する一戦に向けしっかりと調整を重ねていく。週末までロサンゼルスに滞在し練習を行い、現地入りする予定だ。「またいい1週間を過ごしてファウンダーズに向けて頑張りたい」。西村にとって、光が差す4日間になりそうだ。(文・間宮輝憲)
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