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【WBC】連覇狙うアメリカ代表を解説 “大谷同僚MLB最強スラッガー”や“元巨人助っ人”ら勢揃い

写真:大谷翔平(Photo by Diamond Images / Getty Images)

3月8日に開幕を迎える第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。栗山英樹監督率いる侍ジャパンは大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(パドレス)、村上宗隆(ヤクルト)らが現時点でメンバー入りするなど、“史上最強”とも呼べる面々の招集で注目を集めている。優勝候補として挑む日本の前に立ちはだかるのが、同じくメジャーリーガーの多くが参戦を表明し、日本と並ぶドリームチームを結成するアメリカである。(文・井本佳孝)

第4回大会で待望の優勝

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(Photo by ronniechua)

アメリカは2006年の第1回大会にデレク・ジーター(ヤンキース)やロジャー・クレメンス(アストロズ)といった選手が名を連ねるも2次リーグで敗退。続く2009年の第2回大会にもジーターやケビン・ユーキリス(レッドソックス)といったメンバーが集まるもベスト4止まり。いずれの大会を制したのもイチロー(マリナーズ)を擁し、攻守に安定した戦いを見せた日本だった。

大会初期はMLBシーズンの開幕前ということもあり、国としてWBCの参加に消極的な風潮も見られたアメリカ。しかし、第3回の2次リーグ敗退を経て挑んだ前回の2017年大会は準決勝まで勝ち進むと、小久保裕紀監督が率いた侍ジャパンを2ー1で下しファイナル進出。そして、決勝ではプエルトリコ相手に8ー0の圧勝を収め、4回目にして優勝を果たした。ここ2大会優勝から遠ざかる日本とは対照的な歩みを進めているのがアメリカである。

なお、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が発表する世界ランキングでは、日本、チャイニーズ・タイペイについで3位につけている。全体大会覇者として挑む今回のWBC第5回でも優勝候補の筆頭と呼べる存在で、大谷、ダルビッシュらメジャーリーガーを招集し3大会ぶりの制覇を狙う日本との一騎打ちになる見方が強くなっている。MLBで2桁勝利を挙げた右腕2人に山本由伸(オリックス)、佐々木朗希(ロッテ)を揃えた“最強カルテット”を擁する侍ジャパンが最大のライバルとして立ち塞がる。

日本の前にたちはだかる“元巨人助っ人”

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(Photo by rai)

今回のアメリカの注目はメジャーリーガーを揃えたドリームチームの結成である。野手では主将を務め、大谷と同僚でMVP3度のスラッガー、マイク・トラウト(エンゼルス)や2022年のナショナル・リーグMVPのポール・ゴールドシュミット(カージナルス)、現役最強捕手との呼び声もあるJ.T.リアルミュート(フィリーズ)ら錚々たる面々が名を連ねる。タイトルホルダーが並ぶラインナップは破壊力抜群で、パワーでは日本を上回るメンバーが揃っているといえる。

マイク・トラウト(エンゼルス)
写真:マイク・トラウト(エンゼルス) 提供:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

投手ではサイ・ヤング賞に3度輝いたベテラン左腕、クレイトン・カーショー(ドジャース)や、2015年から3シーズン巨人でプレーしたマイルズ・マイコラス(カージナルス)らが控える。侍ジャパンでは日系選手ラーズ・ヌートバー(カージナルス)の選出が注目を集めているが、日本時代に2度の2桁勝利や最多奪三振のタイトルを獲得し、アメリカでも復帰1年目の2018年に18勝を挙げて最多勝に輝いた。日米の野球を知り尽くしたマイコラスの存在は日本にとって大きなカギを握るだろう。

マイルズ・マイコラス(カージナルス)
写真:マイルズ・マイコラス(カージナルス) 提供:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

最強軍団とも呼べる面々が顔を揃えるアメリカだが、2022年シーズンにロジャー・マリスのア・リーグ最多記録を上回る62本塁打を放ったアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の動向が注目される。世界最高のスラッガーの参戦についてはトラウトも参加を熱望するなど焦点ともなっている。大谷とのMVP争いを制したジャッジが加わることになれば、世界最強打線にまた彩りが加わることになる。


(次のページ「難敵揃う準々決勝が第1関門」へ続く)

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