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【海外サッカー】名将ベンゲルのもとで開花したアーセナル 日本人ともゆかりの深いチームの実像

冨安健洋(Photo by Mike Hewitt / getty images sport)

(大会直前のため再掲載)

「アマゾン・プライム・ビデオ」にて8月4日より『オール・オア・ナッシング〜アーセナルの再起〜』が配信開始され、話題を呼んでいる。名門スポーツチームの裏側を追ったドキュメンタリーシリーズだが、アーセナルはイングランド・プレミアリーグのチームとしては、マンチェスター・シティ、トッテナムに続き、3クラブ目に番組化された。日本でも人気が高く、ファンの多いチームとして知られている同チームの魅力と人気の理由について、歴史を振り返りながら紐解いていく。(文・井本佳孝)


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名古屋を率いたベンゲルが世界的チームへ

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アーセナルはイングランドの北ロンドンに本拠地を置くチームで、プレミアリーグにおいては、マンチェスター・C、リヴァプール、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムと並び、“ビッグ6”と呼ばれる存在だ。欧州のなかでも資金力を武器に高い競争力を誇るイングランドの中でも、この6チームは世界的に見ても高いブランド力を持ち、世界中にファンがいることで知られている。チームの愛称は「ガナーズ」で、日本ではアーセナルサポーターのことを“グーナー”と呼ぶ。

1886年に創設された伝統あるチームだが、日本でその名が知られるようになったのは名将・アーセン・ベンゲルがきっかけだ。1995年に日本のJリーグ、名古屋グランパスの監督に就任したベンゲルは、同年に年間最優秀監督賞に輝き、天皇杯のタイトルをチームにもたらした。1996年途中にアーセナルの指揮官に迎え入れられると、Jリーグからプレミアリーグへ渡ったフランス人は、マンチェスター・Uを率いていた名将アレックス・ファーガソンとともに長期政権を築き、アーセナルをプレミアリーグを代表するチームへと成長させていく。

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ベンゲルは2018年に退任するまで、アーセナルをプレミアリーグ3度のリーグ優勝に導き、FAカップは7度制した。特に2003-04シーズンは、26勝12分けという圧倒的な強さで無敗優勝を成し遂げる伝説的なシーズンとなった。元フランス代表のティエリ・アンリやパトリック・ヴィエラ、元オランダ代表のデニス・ベルカンプといった世界的名手たちを要したチームはチャンピオン・リーグ(CL)でも決勝に進むなど、日本にゆかりの深いベンゲルのもと、世界中から評価を受けるチームへと定着した。

(次ページ「稲本、宮市ら日本人選手も所属」へ続く)

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