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マドリー戦での久保建英に複数メディアが最低評価も、マジョルカCEOは「契約を延長してくれたら嬉しい」と残留を希望

この試合での久保に対する評価は、厳しいものが並んだ。(C)Getty Images
 現地時間3月14日、ラ・リーガ第28節が行なわれ、マジョルカはレアル・マドリーに0−3で敗れ、5連敗を喫した。

 降格圏から離れるために勝点1でも欲しいバレアレス諸島のクラブが首位を快走する強敵をホームに迎えた一戦、互いに決定機を迎えながらもスコアレスに終わった前半を経て、55分、マジョルカは自陣深くでイドリス・ババがフェデリコ・バルベルデに寄せられてボールを失い、ヴィニシウス・ジュニオールにイージーな形での先制を許すと、76分にブライアン・オリバンがヴィニシウスを倒してPKを献上、カリム・ベンゼマに決められる。さらに77分には、FKからベンゼマのヘッド弾を食らい、トドメを刺された。

 12分にヴェダト・ムリチがダイレクトボレーでのシュートがしっかりヒットせず、35分にパブロ・マフェオが決定的なシュートをポストに当て、後半は前述の通り、ババが危険な位置でボールを奪われて相手の先制をお膳立てしまったホームチームについて、ルイス・ガルシア・プラサ監督は「いつものことが起こってしまった。前半に明確なチャンスがあったのに得点できず、後半はミスで自分たちの運命を決定づけた」と反省の弁を口にしている。

 そんな厳しい結果に終わった戦いで、先発出場した久保建英も目立った活躍を披露することなく、78分にイ・ガンインとの交代を余儀なくされた。所有元クラブとの対戦、そして6節でのこのカードでは前半に膝を負傷して長い戦線離脱を強いられたということもあり、20歳の日本人選手にはより期するものがあっただろうが、シュートはFKからの1本に終わり、キーパスは1本に止まり、ミスも幾つか見られた。

 試合の前にマドリードのスポーツ紙『MARCA』のインタビューを受け、マドリー戦に向けて「最も大事なのは、自分の中から最高のものを引き出すこと」と抱負を語っていた久保に対して、同メディアは3点満点の採点で「1」という厳しい評価。同じマドリードのスポーツ紙である『AS』も同じ採点で、「この試合での関心事のひとつだったが、クボが注目を集めることはなかった。彼は左サイドで現われたり、消えたりして、ゴールは決められなかった」とネガティブに評した。

 さらにバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』からは5点満点で「1」という最低評価を下された久保。スペインの通信社『EFE』は彼について、「L・ガルシア監督はムリチとクボに対し、相手GKティボー・クルトワをテストする役割を託したが、オリバンのクロスからのチャンスをムリチが浪費した後、クボも先制点を挙げられる場面で決め損なった」と綴っている。
  地元メディア『Ok Baleares』の採点(3点満点)でも「1」を与えられた久保だが、マドリーの専門メディア『Defensa Central』だけは「マジョルカで最高の選手。非常に活発で、常にボールを求めた。その左足でのプレーは絶妙であり、疑いようのないものだった」と称賛。ただ、「チームメイト同様、時間の経過とともに尻すぼみとなっていった」とも指摘した。

 同メディアはまた、久保の去就についても言及し、「良い印象を残したが、マドリーで足場を築くには、まだ長い道のりを辿る必要があるのは事実だ。おそらくマジョルカは、彼にとって成功を収めるのに最適なチームではない。シーズン終了後、マジョルカに留まるか、他のクラブの(レンタルでの獲得の)申し出を聞く必要があるかを判断しなければならない」と綴っている。

 一方、マドリー戦後にマジョルカのアルフォンソ・ディアスCEOが『Movistar』に対して、「選手は常に、自分の力を証明したいと考えている。クボはやる気に満ちている。ここでレンタル契約を延長してくれたら嬉しい」と語り、背番号17が来季も継続してプレーすることを希望した(『FICHAJES FUTBOL』より)。

 マドリー首脳のエミリオ・ブトラゲーニョは、「クボは成長しており、素晴らしい選手だ」と賛辞を贈り、所有元クラブへの復帰について「シーズンの終わりに我々が決めることになる」と語ったが(『AS』紙より)、今回の直接対決における彼のパフォーマンスが“決定”にいかなる影響を及ぼすだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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