名門カーディナルスが鷹マルティネスと菊池雄星を注視する理由「球界全体と少し違うところに焦点を」
獲得が実現すれば、日本の野球ファンにとっても興味深いものとなるはずだ。現地時間11月13日、米紙『St louis post dispatch』は、セントルイス・カーディナルスが、今オフの獲得候補にニック・マルティネス(ソフトバンク)と菊池雄星(シアトル・マリナーズ)をリストアップしていると報じた。
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今季の先発投手陣の防御率が4.00だったカーディナルスだけに、補強ポイントには合致する。しかし、今冬のFA市場を鑑みれば、やや意外とも言えるピックアップかもしれない。なにせクレイトン・カーショウやジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザーら殿堂入り間違いなしの大物に加え、ロビー・レイ、マーカス・ストローマン、ケビン・ゴーズマンなどネームバリューのある実力派がひしめているからだ。
しかし、カーディナルス・スカウトの狙いは明確だ。チームの現状を伝えた同紙によれば、ノーラン・アレナードら内野3人を含む史上初めて5人がゴールドグラブ賞に輝くなど高い守備力を誇るチームは、「四球率やゴロ率といった指標を基に投手をチェックしている」という。
同紙の取材に応じたマイク・ガーシュGMは、「非常にたくさんのゴールドグラブ受賞者の前でゴロを打たせる投手がプレーするのは悪くない」と説明している。
「大きな球場で外野にも2人のゴールドグラブ受賞者がいる。となれば、フライを打たせる投手がプレーするのも悪くない。それから私は球威に注目するよりも、四球を出さないことに注目したいと考えている。四球を守備で守ることはできないからね。私たちは球界全体とは少し違うところに焦点を置いている」
名門球団のスカウティングに注目した米移籍専門メディア『MLB Trade Rumors』は、菊池について「34歳の左腕は、3番手もしくは4番手のローテーションとしてのオプションとなる」と評価。さらにマルティネスについては、「今季のパフォーマンスは、一言で言えば、信じられないほどだった」とレポートしている。
「彼は149イニングで打者を窮地に立たせ、防御率は1.62。被本塁打率も大幅に下げた。東京でのオリンピックでもアメリカ代表の一員として支配的な投球を披露し、日本球界での成長を証明した」
来季に11年ぶりのワールドチャンピオンを目指すカーディナルス。そんな名門を日本にゆかりのある二人が支えるとなれば、注目せずにはいられない。
構成●THE DIGEST編集部
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