
【メットライフ生命女子Fリーグ2025-26】バルドラール浦安ラス・ボニータス 2-3 SWHレディース西宮(2月8日/バルドラール浦安アリーナ)
2月8日、メットライフ生命女子Fリーグ2025-26シーズンの第16節が行われ、バルドラール浦安ラス・ボニータスとSWHレディース西宮が対戦。首位の西宮と勝ち点3差で2位の浦安、ファイナルシーズンの最終戦が優勝決定戦となるなか、西宮が2点のビハインドをはね返して3-2で勝利。Fリーグ女王が連覇を達成した。
1-2のビハインドで迎えた28分、緊迫した展開において泥臭くゴールへと迫ったのが斉下遼音だった。キックインからゴール前でボールを収めるイメージをもちつつ奪った同点弾は、西宮に流れを引き寄せ、チームをリーグ連覇へと導いた。
殊勲のゴールを挙げた斉下は、すでに今シーズン限りでの現役引退を発表。2001年生まれで、まだ24歳。「フットサルを続けるならSWHがいい」とまで語る彼女はなぜ、このタイミングでシューズを脱ぐことを決めたのか。連覇を達成した直後にありのままの思いを聞いた。
取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之
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もっと自分の視野を広げたい

──今の気持ちを聞かせてください。
今は、シンプルにホッとしている気持ちが強いです。
自分たちがやることをやり抜けば絶対に勝てると思っていたんですけど、相手も強いチームなので、どれだけ自分たちのペースでやれるかみたいなところも考えながらプレーしました。結果を出すことができて良かったです。
──うれしいというよりホッとする気持ちが?
もちろん、うれしさもあります。試合が終わった時はすごく騒ぎましたけど。今はちょっと疲れがきていて「あ、良かったな」くらいの落ち着きですね(笑)。
──今日の同点弾を振り返っていただいてもいいですか?
自分のマッチアップがフィクソの選手ではなかったので「チャンスだな」と感じていました。普段からフィクソじゃない選手とマッチアップする時は、基本的には自分が勝負すると決めているので。
その時は体を張って待っていたら、(追野)沙羅がきれいなパスをゴール前に出してくれました。沙羅はいつも自分のところを見てくれているので、それがハマったかなと思います。

──ゴールを決めた時は、意外と喜びを抑えていたように見えました。
正直、背負うことに集中していたので、何が起こったかわからなかったんです(笑)。自分の方にボールが来て、目の前でババンッとなって、気づいたら入っていた感じでした。
なので、意図してあそこに打ったかと言われるとそうではなく、ボールが運良くそっちにいってくれたので、びっくりのほうが最初は大きかったですね。
──西宮の選手からは引き分けではなく、勝ちにいく姿勢を感じました。どのような意識で試合に臨みましたか?
基本的に引き分けは狙っていなくて、最初から勝利して優勝する気持ちしかありませんでした。最後はパワープレー返しでしたけど、結果が実って良かったです。
──同点弾のタイミングでも「ここからだ」と?
そうですね。同点弾を取って引く気はまったくなくて。自分らのペースになっていたので、「ここからどれだけ自分らが点を取れるかだな」と考えていました。
──今日は相手が引いて守る時間も長かったですが、それに対してのもどかしさはありましたか?
浦安と対戦する時はこれまでも引いてくることが多かったので、予想はしていました。ただ相手はホームだったので、「引くのか」という気持ちもありました。
それでも、自分らは引き分けでも優勝できる状況だったので、相手が引いた時は、落ち着いてボールを回しながらどこかのチャンスで決められたらいいよねというスタンスでいました。同点の時に点を取られるほうがキツイので、ソワソワ感もありましたが、わりと落ち着いて様子を見ながらプレーができたと思います。
──今日のパフォーマンスを見ていると「本当に引退してしまうの?」と感じる人も多いと思います。決意は変わらないでしょうか?
そうですね。大雑把な言い方になりますけど「人生は一度きり」なので。仕事をしながらフットサルをしている状況でもあるので、まだ若いうちに、自分が思ったように後悔しないように生きられたらなと思っています。
──これからは仕事に重きを置こうと?
私は人生を3年スパンで考えていて、前のチームの立川も3年で移籍しています。1年目はどこに行っても苦しくて、それを乗り越えて頑張る2年目にスランプに陥る。3年目でそこを抜けて楽しくなってくる。そうすると、自分の性格的に4年目から慣れが出てしまうところもあります。
人生は一度きりなので、自分がどう成長していくか。フットサルが終わった後の人生のほうが長いので、ずっと刺激を受けられるような生き方がしたいなと思っています。
──具体的にやることは決まっているんですか?
それがまだ決まっていないんですよ(笑)。行き当たりばったりで生きてきたので、落ち着いてから考えます。
でも、これまでフットサルに懸けてきたからこそ、できなかったこともたくさんあります。たとえばですが、練習があるから海外旅行に行けない、とか。もっと自分の視野を広げたいんです。世界を見て、いろんなものを感じて、自分がどう思うかですね。
仕事もそうですし、いろいろなことにチャレンジして、自分が本当にやりたいことが何なのかを見つけたいと思っています。それがもしかしたらフットサルかもしれないですし、そうなったら恥を忍んで帰ってこようかなとも思っています。
──復帰の可能性も、なしではないと。
フットサルが嫌いになったわけではなくて、今もすごく楽しいです。ただ、自分がもっと人間として成長するためにという感じですね。
──ファン・サポーターのみなさんは帰ってくるのを待っていると思います。
フットサルは大好きですし、プレーしていておもしろいです。それこそフットサルを続けるならSWHがいい。日本で一番おもしろいフットサルをするチームだと思っているので。
やめる決断をしたことも監督は受け入れてくれていますし、悔いのないように生きていきたいです。
──最後に全日本選手権への意気込みをお願いします。
選手権で負けてしまうと「もっとちょっとやりたかった」と未練が出てしまいそうなので(笑)。悔いなくやめられるように、最後は優勝してみんなで楽しいフットサルをして、クラブ初の2冠を取れるように頑張ります。

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