
初日サスペンデッドとなった「北海道meijiカップ」で、17番までで5バーディ・1ボギーの4アンダーで暫定首位タイの入谷響。トップで顔が完全に右を向く個性的なスイングをプロコーチの南秀樹が解説する。
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トップで顔が完全に右を向く、個性あふれるスイング。アマチュアの場合、その個性で苦労するケースがありますが、入谷さんはじめ練習量が豊富なプロは個性を生かして安定感につなげています。
顔が完全に右を向くほど体を深く回すトップは、ボールから目を切ってしまうので普通なら「当たらなくなる」と感じる動き。個性的な形ですが、そこからの捻り戻しがとても上手いです。
腰の動きも大きく、胸の面が潰れるほど体を回しながらも、上体を右に向けながらナチュラルにクラブを真下に落とし、ダウンスイングは教科書的な姿勢に戻ります。バックスイングではクラブがややタテに上がりますが、切り返し以降はすぐにオンプレーンに。だから再現性高くショットできるのです。
飛距離につながっているのが、インパクトの動きです。体重は左に乗りつつも、上半身は右に残り、右軸左体重でクラブと体が引っ張り合いスピードを生んでいます。また、フォローでは体が回り切って、右足はツマ先立ちで完全に左足に乗っている。理想的なインパクトの引っ張り合いで無駄なく力を飛距離に変えていると感じますね。
■入谷 響
いりや・ひびき/2005年生まれ、愛知県出身。身長160センチとやや小柄ながらも豪快なスイングから放たれるドライバーショットは平均約260ヤード。25年の「ニチレイレディス」にて初優勝を挙げた。加賀電子所属。
■解説:南 秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。
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