
富樫勇樹(写真:千葉 格/アフロ)
8月8日、男子アジアカップグループBの2戦目「イラン代表対日本代表」の一戦がサウジアラビアのキング・アブドゥラー・スポーツ・シティで行われる。
日本代表は初戦のシリア戦(FIBAランキング71位)に99-68と白星発進となっている。
しかし、第2戦の相手であるイラン代表はFIBAランキング28位の強豪なだけに、真価が問われる試合となるだろう。
54年ぶりのアジアカップ優勝は厳しいのが現実、若手の台頭に期待か
日本は今回のアジアカップを河村勇輝や八村塁、渡辺雄太、比江島慎といったトッププレーヤー不在の状態で臨んでいる。
富樫勇樹やジョシュ・ホーキンソン、馬場雄大、富永啓生といった実力者はいるが、54年ぶりのアジアカップ優勝を成し遂げるのは現実的に考えて難しいと言わざるをえないだろう。
もちろん最低でもベスト4以上を狙うべきだが、注目ポイントは「若手選手の台頭」だといえる。
筆頭となるのは21歳のジェイコブス晶(フォーダム大)か。
チーム最年少のジェイコブスは、206㎝とサイズのある選手ながらアウトサイドシュートが得意という現代的なタイプとなる。
ボールハンドリングや体の強さがさらに身に着けば、渡邊雄太の後継者となれる逸材だ。
シリア戦では8分54秒の出場で3得点(3ポイント4本中1本成功)とアピールに失敗したが、このアジアカップで一回り成長してくれれば今後の日本代表にとって大きな力となるはずだ。
今回選出されていない若手選手としては、18歳の瀬川琉久(千葉ジェッツの特別指定選手)は期待大だ。
184㎝と河村勇輝や富樫勇樹にはない高さがあり(とはいえ世界基準からするとまだ小柄だが)、ハンドリングの上手さとシュートの上手さを兼ね備えたスコアリングガードとしての能力が高い。
物怖じしない心の強さも魅力だ。
今回のアジアカップではテーブス海が第1戦のスターターとしてプレーしたが、26分32秒の出場で6得点3アシストと3スティールとFIBAランキング71位が相手として見るとかなり物足りないプレーとなった。
とはいえ富樫勇樹も32歳と若くないため、今後は河村勇輝に次ぐ実力者となる若手PGの台頭が必須となる。
瀬川琉久が今後順調に成長を遂げれば、まさに河村に次ぐ2番手のPGとして日本代表に「選手層の厚み」をもたらすことができるだろう。
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