「アジアカップ」森保監督の英断!インドネシア戦での板倉ベンチ外がもたらす大きな効果
写真:板倉滉(7044sueishi/アフロ)
1月24日、アジアカップグループD第3節「日本代表対インドネシア代表」の一戦が行われ、3-1で日本代表が勝利しグループ2位で決勝トーナメントへと駒を進めた。
上田綺世が2得点及びオウンゴール誘発と活躍しチーム自体も多くのチャンスを作った。
冨安健洋はDFラインを強気に統率するなど、日本代表は攻守でこれまでとの違いを見せた。
「ベンチ外板倉」の効果
インドネシア戦のスタメンに板倉の名前はなく、なんとベンチにも名前がなかった。
森保監督は試合後、「違った選手を起用する考えのもとベンチ外を受け入れてもらった」と明かした。
実際にCBのポジションではスタメンに町田浩樹が起用され、試合終盤には渡辺剛が出場した。
板倉は10月下旬に足首の手術をしており、まだコンディション的にも万全とはいえないため、この試合で休めたことでコンディションは上向くはずだ。
そして、森保監督の「板倉ベンチ外」という英断は、コンディション面以外の効果をもたらす可能性もある。
それは、「冨安の理想とするDFラインを客観視できた」という点だ。
インドネシア戦の冨安は、ワールドクラスのプレーを披露した。
個人としての上手さはもちろん、DFラインの統率やMFやFWへの指示も徹底していた。
試合後に久保建英は、「冨安選手から、行け!行け!と言われていた」と明かしている。
普段アーセナルで実践しているレベルの要求を周囲にすることで、確実に日本代表の守備における連動性はUPしたといえるだろう。
この強気のDFライン設定やビルドアップの際の工夫(前に持ち出しDFを食いつかせてからパスを出す工夫)を板倉は冷静にスタンドから見ることができたわけだ。
イラク戦では、途中から投入された冨安が設定したDFラインよりも板倉が後ろに位置してしまい、オフサイドがとれず何度か裏に抜けられたシーンがあった。
ラウンド16以降の試合では、このベンチ外によって確認できた「冨安の理想のDFライン」に合わせてプレーすることが可能だろう。
怪我明けの久保建英と板倉滉のコンディションが確実に上がることを踏まえれば、次戦はより強い日本代表が見られるはずだ。
気になるのは遠藤航を3試合連続フル出場させたことか。
インドネシア戦でイエローカードももらっており、疲労面も心配される。
東京オリンピックでも準決勝は疲労の蓄積によりキレがなかったゆえに、ラウンド16やラウンド8で早めに佐野海舟と交代させる選択肢も有効となるだろう。
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