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ランキングはどうなった? 西村優菜が最終戦圏内、渋野日向子はシード権かけてアジアシリーズへ

左から西村優菜、渋野日向子、勝みなみ。それぞれの現在地は?(撮影:ALBA)

<アセンダントLPGAベネフィッティング ボランティアーズ・オブ・アメリカ 最終日◇8日◇オールド・アメリカンGC(米テキサス州)◇6517ヤード・パー71>

テキサスでの戦いを終えて、いよいよ米国女子ツアーはアジアシリーズへと向かっていく。中国・上海からはじまり、韓国、マレーシア、そして日本の「TOTOジャパンクラシック」までの4連戦。それが終われば、米フロリダ州に戻って「ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン」、年間ポイントランキング上位60人のみが出場できる最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」が控える。シーズン終了のカウントダウンが始まっている。

最終戦を除けば、残り5試合。来季のシード権、さらにシーズン最終戦の出場権争いも佳境を迎えている。来季フル出場権が得られるのは、ポイントランキング上位80位まで。81位以下になっても序盤戦の出場は叶うが、リシャッフル(出場優先順位の見直し)の対象となるため、もちろん誰しもがトップ80入りを目指している。

今週の「アセンダントLPGAベネフィッティング」終了時点の、日本勢の状況を確認してみよう。最上位は1621ポイント(pt)で8位の古江彩佳。続いて1378ptで14位の笹生優花、1249ptで19位の畑岡奈紗がつけている。この3人は今季ここまで未勝利ながらもトップ10入りを繰り返すなど安定感を発揮。シード、最終戦出場は手中に収め、女王争いにも期待がかかる。

今大会を13位タイで終えた西村優菜は、57ptを加算して493pt。先週は優勝争いの末に自己最高の3位に入り、81位だったランキングを61位まで押し上げてシード権獲得を“当確”させたが、さらに56位に浮上した。この2週間でシード獲得、そして最終戦出場“圏内”に滑り込むことに成功した。

ここまでのルーキーイヤーは苦しむ時期が続き、リシャッフルもギリギリで突破するなど、なんとか耐えながら転戦を重ねてきたが、その苦労が報われている。この2試合で得たポイントは約226ptで、それ以前の17試合で獲得した267ptに迫る数字。「『いままでの半年でこれだけしか稼いでいないのか…』とちょっとショック(笑)」とため息まじりに笑いながら、この連戦の出来にうなずいた。

同じくルーキーの勝みなみは319ptの78位として1ランクアップ。「今週も少しでもポイントを取って、気持ちに余裕をもって臨みたいと思っていた」と、アジアに向かうまえに微アップに成功した。予選落ちとなった渋野日向子はポイント獲得とならず、317ptのままで後退。それでも79位と踏ん張り、“圏内”でまずは中国へと向かうことになる。

アジアシリーズは出場人数が限られ、さらには予選カットのない4日間大会。もちろん、戦い抜けばポイント獲得できることは確実。となれば、その出場権を得ているかどうかが、終盤のシード争いで大きなアドバンテージになる。出場権は2戦前の「クローガークイーンシティ選手権」終了時のランキングによって決められた。

渋野はアジアシリーズ4試合にエントリーを済ませた。今週の予選落ちが決まった時には「シードがかかっている…アジア4つ戦えるのが今はありがたい」と目頭を押さえながら話していたが、カットのないアジアでコツコツとポイントを重ねて、ボーダーラインから上がっていきたいところ。

一方、ルーキーふたりはウェイティングでのエントリーもあり、確実に出場できるのは勝が3試合、西村が2試合という状況。出場できない試合ではポイントを得られないことから、出られる試合でそれをカバーする大量点を獲得する必要がある。西村は「その近辺(最終戦に出場できる60位付近)の選手はフルフルで出られる(フル参戦)ので、ビハインドにはなると思うけどしっかり頑張りたい」と状況をしっかり受け止めている。

ちなみに、昨年の60位のボーダーラインが572.226ptで、80位は379.84pt。いよいよ始まるアジアシリーズで、シードや最終戦出場権の争いもより加熱していきそうだ。

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