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今季初Vの菊地絵理香、“上から目線アドレス”で抜群の安定感!【優勝者のスイング】

最後まで前傾が崩れない菊地絵理香のスイング

「ニトリレディス」でツアー通算6勝目を挙げた菊地絵理香。史上17人目となる生涯獲得賞金7億円を突破し、地元北海道でも2年連続の勝利となった。2013年にシードを獲得してから10季連続でシードを維持する実力者だ。そのスイングを見て、「体への負担が少なく、クラブの軌道も安定しやすい」というプロコーチの長谷川哲也に、われわれも真似したいポイントを解説してもらった。

注目したいのが、大きなスイングアークとそれを可能にしているアドレスだ。「コックをあまり使わないので、スイング中に腕やクラブが過度にたわむことがなく、クラブの軌道が安定しています。正面から見れば、バックスイングよりもダウンスイングが体の近くを通るのが当たり前ですが、菊地さんはその差が小さく、クラブの入射角が緩やか。その結果、インパクトゾーンが長くなって、弾道が安定するのです」。

コックを抑えているのは、ハンドアップなアドレスだ。「ハンドアップにすると親指が下を向きます。そうすると手首を使いにくくなって、体でクラブを上げることができるのです」。

もう1つ注目したいのが、頭から腰まで一直線の姿勢。「力を出しやすく、スイング中に前後左右にバランスを崩したり、上下動をしたり、軸がブレる要素が少なくなるんです」。無理に手首を使うことなく、体を動かしやすいアドレスをとり、スイング中のバランスをキープするのは、体への負担が少なく、われわれが取り入れたいポイントだ。

頭から腰まで一直線のアドレスは、ボールを見すぎて首が曲がってしまうわれわれアマチュアとは大きな違いでもあり、スイングの再現性を左右するポイント。このアドレスを作るには、ルーティンを見直したい。「練習場なら前の打席の人の足元を見てから、視線だけボールに移してください。視界の真ん中でボールをとらえるのではなく、視界の一番下で、視界のフレームにギリギリボールが入るように“上から目線”で構えます。プロがよくいう『ボールをボーっと見る』感覚がわかりますよ」。

ボールの見方を変えるのは、大きな改造点。最初は違和感を覚えるかもしれないが、前後左右のバランスが崩れにくく、上下動も抑えることができるので、長期的にはスイングが良くなることだろう。ぜひ、試してみてほしい。

プロフィール/長谷川哲也

深堀圭一郎のマネージャー兼キャディを務め、2年間国内外のツアーを転戦。2004年から本格的にゴルフインストラクターとしての活動を開始。DEPARTURE GOLFでレッスンする傍ら、最先端のゴルフ理論や指導メソッドを発信しているYou Tube「ゴルフレッスン動画のマイケルゴルフTV」のチェンネル登録者数は6万人を突破。

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