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斉藤裕子が次週の海外メジャーに向けて…国内シニア会場でパット名手のホールアウトを出待ち!?

パットの名手・真板潔と斉藤裕子は実は長い付き合い(撮影:ALBA)

<ファンケルクラシック 2日目◇19日◇裾野カンツリー倶楽部(静岡県)◇6993ヤード・パー72>
 
国内シニアツアー「ファンケルクラシック」の初日の練習グリーンでは、斉藤裕子が真板潔にパッティングを習う光景があった。男子の会場なのになぜ女子プロが?

今大会では初めてJLPGAのレジェンズツアーで活躍する女子シニア選手6人を招待して、19日(土)と20日(日)の2日間、エキシビジョンマッチが併催。そのなかの一人が斉藤で、肥後かおり、久保樹乃、表純子、高橋美保子、佐々木慶子が男子のアウトスタートのトップの前で3人ずつ2組がプレーする。その開幕前日の金曜日に、斎藤ら女子プロたちがコースで調整していたというわけ。
 
真板にパッティングレッスンを受けていた理由について「パターがすごく上手いので、(最終の)9番ホールで出待ちしていたんです」と斉藤は笑う。実は2人の付き合いは古く、斉藤がプロになったばかりの頃、同じ栃木県のニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパンにいた古山聡のキャディとして男子のレギュラーツアーには何度も行っている。そのとき、真板とは練習ラウンドをともにしたり、一緒に食事に行ったこともある。「本当に久しぶりに会いました」という。
 
真板は9番ホールで待っていた古い付き合いの女子プロの頼みを快諾し、クラブハウスに入った後、斉藤が待つ練習グリーンに戻ってきてくれた。「もう小一時間くらい教えてもらいました」と、アドレスやストロークなどみっちりパッティングを習うことができた。
 
55歳にして向上心は衰え知らずの斉藤。女子レギュラーツアーで通算2勝を挙げた実力者は、現在も下部のステップ・アップ・ツアーや、シニアのレジェンズツアーで活躍している。そして次週には「全米女子シニアオープン」という大きな試合も。土日に静岡で試合をしてから米国に飛ぶ強行日程に、最初は今大会の出場を「悩みました」と話す。2月にオファーがあった時点で全米女子シニアの出場は決まっていなかったが、「(全米女子シニア予選に)通ったら考えよう」と出場を決めた。
 
斉藤は50歳になった2018年から全米女子シニアには毎年出ている(20年大会は新型コロナウイルスの影響で中止)。これまでに4回出場し、18年大会では5位、21年大会では4位に入るなど、すべて日本勢最上位で終えているのだ。昨年は22位だったため、今年は7月に米アリゾナ州フェニックスのパパゴゴルフクラブで行われた予選会を2位で突破して、上位3名までの出場権を得た。あす日曜日に静岡での試合を終えたら、その夜の飛行機で渡米する。現地の20日(日)の夜に着いたら、翌21日(月)から練習ラウンドを行う予定だ。
 
そんな斉藤が今大会で楽しみにしていることが他にもある。裾野CCは6月にレジェンズツアーでもプレーしているが、「JLPGA(女子プロゴルフ協会)とはピンポジが違うから、厳しい位置に切ってきそう」というセッティングに加えて、「レギュラーは別として、ステップでもレジェンズでもこんなたくさんのギャラリーのなかでやってない」という雰囲気も、メジャーに向けてのいい予行練習になりそう。コロナ前の14年大会の最終日には1日の最高となる9667人、18年には3日間の最高となる25214人を動員した今大会。今年も多くのギャラリーの来場が予想される。
 
また、「化粧品が尋常ではないくらい安いのよ」と、普段ファンケル製品を愛用している斉藤は驚く。ギャラリープラザでは、通常はあまり割引されないファンケルの商品が会場特別価格で販売されているのだ。「ファンケルさんの化粧品やサプリメントを目当てにしてる方も、毎年いらっしゃるのかもしれないです」。多くのギャラリーが訪れる理由の1つをそう考えている。
 
大会のスローガンは『シニアの元気が日本の元気!!』。今年は本当に元気な斉藤ら女子プロがそれを体現する!?

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