テニス日本代表の監督、土橋登志久氏と岩渕聡氏が今シーズン限りでの辞任を発表。「東京オリンピックを一区切りに」<SMASH>
3月8日に行なわれた常務理事会で、デビスカップ日本代表監督の岩渕聡氏とビリー・ジーン・キング・カップ(BJKカップ)日本代表監督の土橋登志久氏の2022年シーズン限りでの辞任についての報告があった。
その後に行なわれたオンライン会見で7年間代表監督を務めた土橋氏は、「なかなか結果にはつながりませんでしたが、一生の財産になる経験をさせていただきました。東京オリンピックを一区切りという考えもあり、日本テニス協会の仕事も増えたこともありまして、ここが一区切りかと思いました」と辞任の理由を語った。
土橋氏は現在、強化育成本部長と事業統括本部長も務めており、4月に開催されるBJKカップには監督として采配を振るい、そこを突破できれば11月のプレーオフまで任期を務めることになる。
岩渕氏は、「デビスカップの監督を受けさせてもらった時から、オリンピックの時まで男子ナショナルチームに対して全力を尽くすと思ってやってきました。今年で5年目になりますが、皆さんの支えもあってやってこられたと思います。先日のデビスカップでは、あと一歩のところまで行って勝てなかったことは監督として責任を感じるところでもあります」と、先週のデ杯敗戦についてふれつつ、同じくオリンピックを区切りと考えていたようだ。
先日のスウェーデン戦で敗れた日本はファイナルズ出場を逃したが、9月には来年のファイナルズ予選をかけた戦いが待っており、それがデ杯監督としての最後の仕事となる。なお、2人の後任はまだ決まっていない。
土橋氏は今までを振り返り「個人のスケジュールを合わせることができなかった」と、個人競技が日本代表として戦う難しさを痛感。BJKカップで活躍する国を見ていると、「日本も十分にそのポジションにいける」と感じるため、「そこに近づけることができなかったのは自分の力のなさを感じます。今後そういうチャンスは来ると思うので、4月に勝って次のチームにバトンタッチできるように全力で頑張ります」と力を込めた。
「選手の目線で常に考えてきました」と言う岩渕氏も、「今の日本の選手層を見ると、ファイナルズ決勝に定着できるチームだと思っています」と、日本代表はもっと上に行けると考えており、そのためにも「9月のデビスカップに向けて引き続き全力で向かって行きたいと思います」と語った。
日本代表監督を辞めた後の2人の役職などはまだ決まっていないが、これからも日本テニス界のために尽力してくれることを願う。
構成●スマッシュ編集部
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