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「酒やドラッグを乱用した」キリオスが明かした辛い過去。自傷行為に及んでも「誰にも相談できなかった」理由とは?

苦しい過去を乗り越えて栄光を手にしたキリオス。(C)Getty images
男子テニス世界ランク137位のニック・キリオス(オーストラリア)が、自身のSNSを更新。メンタルヘルスに不調をきたしていた過去を赤裸々に告白している。

普段から歯に衣着せぬ言動で注目を集める26歳は、2月24日に2019年全豪オープンでの写真とともに長文のメッセージを投稿。「これは3年前の全豪オープンでの写真だ。多くの人は、私が精神的に安定していて、人生を楽しんでいると思っていただろう。でもこの時は私の人生で最も暗い時期の1つだった」と記し、何気ない写真の裏で抱えていた大きな闇の存在を打ち明けた。

その証拠として、キリオスは自身の右腕に刻まれた自傷行為の跡を挙げ、「ベッドから出ることさえ大変で、ましてや何百万人もの前でプレーするなんて不可能だった。孤独で、憂鬱で、ネガティブで、アルコールやドラッグを乱用した。家族にさえ相談できず、誰も信用できないと思っていた。」と、当時の辛い心境を語った。
しかしその後、ツアーは新型コロナウイルスの影響で中断となり、これを機にテニスから一時的に離れる決断をしたキリオス。その間に家族や恋人、友人との時間を作り、心身ともに回復できたようだ。

彼は、当時の経験をふまえ、同じような問題に苦しむ人々に向け、「日々の生活に疲弊し、何もかもが不可能に思えるのはよく理解できる。でも大丈夫。あなたはひとりではない」と呼びかけた。

「どうか一人でいるように思いこまないで。誰にも相談できないと感じても私がここにいます。手を伸ばしてください。私は完全に回復し、何事もポジティブに考えることができるようになりました。皆さんも自分の可能性を最大限に信じて、笑顔で過ごしてください。人生は美しいのです」

キリオスは1月に行なわれた全豪オープンのダブルスに、同郷の後輩タナシ・コキナキスとのペアで出場。格上のペアを次々に破り、念願のグランドスラム初タイトルを獲得した。以降はまだ大会に出場していないが、この勢いをそのままに本業のシングルスでも、再び天才的なテニスセンスを見せつけてくれることだろう。今後の活躍に期待したい。

構成●スマッシュ編集部

 

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