21歳のオジェ-アリアシムが9度目のツアー決勝へ。今度こそ初優勝なるか「やり遂げられる自信はあるよ」<SMASH>
現在開催中の男子テニスツアー「ABN AMROワールドテニス」(2月7日~13日/オランダ・ロッテルダム/インドアハードコート/ATP500)では現地2月12日にシングルス準決勝を実施。第3シードのフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/世界ランク9位)が同大会のディフェンディングチャンピオンである第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア/同7位)を6−7(5)、6−4、6−2の逆転で下し、決勝へ駒を進めた。
この試合は序盤からお互いにサービスキープが続く拮抗した展開となるも、オジェ-アリアシムがタイブレークを取り切れずにセットダウン。第2セットでも第5ゲームで0-40の大ピンチを迎えたものの、ここを何とか凌ぎ切り、第9ゲームで値千金のブレークに成功。
苦しみながらもセットオールに持ち込んだオジェ-アリアシムはファイナルセットで2度のブレークを奪い、2時間21分の接戦を制した。
これまで0勝2敗と分の悪かったルブレフに勝利し、決勝進出を果たした21歳のオジェ-アリアシム。試合後のインタビューでは「今日もまた必要な時に良いサービスが打てた。第2セットの終盤にはいいショットもあった。第3セットでは今週のベストプレーができたよ」と満足気に振り返り、「いつも負けていた相手だったけど、特にトッププレーヤーに勝てたことはちょっとしたマイルストーンにもなる」と喜びを表現した。
さらに「自分のプレーが向上して、より完成されたプレーヤーになったことを証明できたと思うよ」と自身でもここ最近の成長ぶりに手応えを感じている様子だ。
だが、そんな21歳のカナダテニス界の俊英はツアー決勝が最大の鬼門だ。これまでシングルスのツアー決勝では0勝8敗といずれも敗れていることに加え、全てストレート負けという屈辱的な状況が続いている。
それでもインタビューの最後には初のタイトル獲得へ向け「僕としては、悔いのないようにプレーすること、最高のテンションと集中力を発揮すること、自分の力を出し切ることだけだ。結果はどうなるかわからないけど、やり遂げられる自信はあるよ」と淡々と意気込みを語った。
現地2月13日に行なわれる決勝では第1シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/4位/23歳)と対戦するオジェ-アリアシム。ジュニア時代から互いにしのぎを削ってきたチチパスを相手に9度目の正直を果たすことはできるのか、テニスファンからも注目が集まりそうだ。
文●中村光佑
【PHOTO】体重移動しながら最も高い打点で捉えるオジェ-アリアシムの弾丸サービス
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