メドベージェフが試合中にブチギレ!「チチパスが父親からコーチングを受けている」と主審に猛抗議<SMASH>
現地時間1月29日に行なわれた「全豪オープン」(1月17日~30日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート/グランドスラム)の男子シングルス準決勝。第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/世界ランク2位)は、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/同4位)を7−6(5)、4−6、6−4、6−1で下し、同大会2年連続の決勝進出を決めた。
実はこの試合中にメドベージェフが怒りを爆発させるシーンが見られ、ファンの間でも大きな話題となっている。
第2セットを落としたメドベージェフは「チチパスが父親からコーチングを受けている!」と主審へ猛抗議。それに応じようとしなかった主審に対し、メドベージェフは激高した様子で立て続けに痛烈な言葉を浴びせたのだ。
「おい、気でも狂ったか?どのポイントでも彼の父親がずっとチチパスに話しかけているんだよ! あんたバカなのか? 俺の質問に答えるつもりはないのか? 俺はあんたに話しているんだ! こっちを見ろ! グランドスラムの準決勝でどうしてそんなに愚かなこと(警告を与えないこと)ができるんだ!」
この猛抗議が実を結んだのか、結果的にチチパスは第4セット序盤でコーチングの警告を受ける形に。一方、その後は安定したプレーを披露し、2時間30分でグランドスラム2大会連続優勝に王手をかけたメドベージェフは試合終了後、主審と握手を交わしながら「(言いすぎて)申し訳なかった」と謝罪した。
敗れたチチパスはこの試合を含めて今大会で3度目となるコーチングの警告を受けたことに納得がいかない様子だ。試合後の記者会見では「コーチングを受けたことなんてないよ」と主張し、以下のように不満を口にした。
「プレー中は会場がうるさくて何も聞こえないからコーチングなんてできないよ。そんな状況の中でコーチが何を言っているか聞き取るなんて、よっぽど耳が良くないとできない。この間のブノワ・ペールとの4回戦でも同じことで警告を受けたけど、コーチは5キロほど離れたところにいたから、笑ってしまったよ」
「もう長い間、僕を厳しくマークしているのだから慣れている。過去に何度か警告を受けたことがあるけど、審判は常に僕の陣営席に注意を払って、相手の陣営席には決して注意を払わないんだ。僕はずっと被害者だと思っている。でも審判は僕がプレーしている時に父親の声は何も聞こえないと言ったとしても、それを理解してくれないと思う。今後も僕はコーチングの警告を受け続けるだろうね」
チチパスと言えば昨年の全米オープンで7分以上にわたるトイレ休憩が問題となり、今大会でのルール改正にも大きな影響を与えたとみられている。彼のチームメンバーも含め、とにかくこれ以上疑念を持たれるような行為は避けるべきだろう。
文●中村光佑
【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
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