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行方不明の中国女子選手が“幸せそうな姿”を公開?国営メディアは「穏やかな生活を邪魔しないで」と本人のメッセージを報道<SMASH>

中国政府高官による性的暴行を告発して以降、行方不明となっていペン・シューアイの現状とされる写真が国営メディア経由で公開さてた。(C)Getty Images
中国前副首相による性的暴行を告発後、行方不明となっているテニスのダブルス元世界1位のペン・シューアイ(中国)。現在、世界中でその安否が気遣われているが、「彼女の現在の様子」とする画像が公開され波紋を広げている。

ペンの画像を公開したのは、中国国営放送『CGTN』のシェン・シウェイ記者で、個人のツイッターアカウントから英語で画像とともに発信された。シンガポールに拠点を置く中国系メディア『zaobao』によると、公開されたペンの姿は中国のチャットアプリ「We Chat」(ウィーチャット)のモーメンツに出された最新情報のスクリーンショットだという。それを同選手の親友からシェン記者が提供してもらいツイッターに再掲載したとしている。

公開された写真は3点あり、キャラクター人形であふれた部屋でリラックスした表情を浮かべるペンの姿が収まっている。

前出の『zaobao』によれば、この件に関して中国国営メディア『環球時報』の編集長であるフ・サイジン氏は「(公開された)写真は自分の情報源を通じてペン・シューアイの現況であることを確認している。彼女は自分の家で自由に過ごしており『穏やかな生活を邪魔しないでほしい』とも言っている。まもなく一般の方々の前にも彼女は姿を現すだろう」とコメントしている。
17日に『CGTN』が公表したペンによる「今回の告発は真実ではない」とするメールの信ぴょう性を巡って、WTA(女子テニス協会)のスティーブ・サイモン会長は「私たちが受け取ったメールは彼女が書いたものとは思えないし、内容に関しても真実とは思えない。私は何度もペンに連絡をとろうとしたが無駄だった。WTAをはじめとする世界中の人々は、彼女が安全であるという独立した検証可能な証拠を必要としている」と懐疑的だった。それだけに今回の画像も鵜呑みにするわけにはいかないかもしれない。

果たして公開された画像は本当にペンの現状を映し出したものなのか。本件を巡っては、WTAをはじめ、国連なども調査に乗り出す姿勢を見せているが、いずれにしてもペンの無事を祈るばかりだ。

ペン・シューアイ(Shuai Peng)
1986年1月8日生まれ。中国・湖南省出身。身長177センチ。右利き/左右両手打ち。8歳でテニスをはじめ、2000年から国内大会に出場。15歳で国別対抗戦の代表に選出された。四大大会デビューは2004年のウインブルドン。ダブルスが得意で2015年ウインブルドンと2014年全仏オープンの女子ダブルスで優勝、17年の全豪オープンでは準優勝した。ダブルスの通算獲得タイトルは23個で、2014年2月17日にダブルス世界1位を記録した。2020年2月のカタール・オープンに出場して以降ツアーから姿を消してている。2021年11月15日付/シングルス306位、ダブルス192位。

構成●スマッシュ編集部

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