
「ナックルサーブ強すぎ!」卓球をリアルに再現しすぎたカードゲーム「Serve&Rally(サーブアンドラリー)」が楽しすぎた
卓球プレーヤーなら一度は感じたことがある(はずの)疑問「ナックルサーブって強くない?」
下回転サーブだと思ってツッツキをすると、ボールはネットのはるか上空へ舞い上がり、数秒後には返球不可能なほど強烈なスマッシュやドライブとなって返ってくる。
特にバック面に粒高ラバーを貼っている私にはとても他人事とは思えない。いったいこれまで何度、ナックルサーブでカモにされてきたか…(「お前の実力不足だろ」というド正論は求めていない)。
そんなナックルサーブの破壊力とリアルな卓球の臨場感をゲームで再現したのが、卓球カードゲーム「Serve&Rally(サーブアンドラリー)」だ。
写真:「Serve&Rally(サーブアンドラリー)」/提供:大興印刷株式会社
今回は「Serve&Rally」を販売する大興印刷株式会社の山下実さん、ゲームデザインを担当した橋本高志さん、アートデザインを担当した渡邊まなさんのお三方に話を伺った(取材:和田遥樹)
写真:左から渡邊まなさん、橋本高志さん、山下実さん/提供:大興印刷株式会社
ナックルサーブ強すぎ問題
――このゲームの特徴や魅力は何でしょうか?
橋本:シングルスとダブルスの2種類の遊び方があるんですけど、シングルスでは「テンポよく遊べる」ところが大きな魅力だと思っています。
実際の卓球のラリーが続くテンポで遊べるようにゲームを作れたので、そこが魅力の一つかなと。
「サーブアンドラリー」は手札のレシーブカード(ストップやチキータ)をひたすら出し合い、カードを出せなくなったら相手にポイントが入る/提供:YouTube「ボードゲーム研究所」
あとは、ダブルスになると急にパーティーゲームみたいになって、ワチャワチャ楽しめるのも魅力ですね。
――シングルスとダブルスでは、どちらがおすすめですか?
山下:難しい質問ですね(笑)
シングルスだとひたすら無言で相手に勝つためだけにプレイするっていう遊び方になる人が多いんですよ。
本人たちは面白いんでしょうけど、傍から見てたら「それ面白いのか?」っていう感じになるじゃないですか(笑)
それに対してダブルスは、ポイントを取られたら急に人のせいにしたりとか、「俺のおかげで点取れたな」「いや、お前全然何にもしてへんやんけ」とか、そういうパーティー的な盛り上がりができます。
――シングルスに関して実際にプレイした率直な感想は「ナックルサーブ強すぎじゃね?」でした(笑)
ナックルサーブは基本的に「ブロック」のカードでしかレシーブできない
「ブロック」を出すと、出せば得点になる「スマッシュ」のカードを出される危険性がある
山下:そうですね(笑)ただ、何回も「ナックルサーブ」のカードを使うと、「ナックルサーブ来るな」って逆にわかっちゃうんですよね。
なので、そこで相手のカードの読み合いも発生するので、ゲームとしては十分に成り立っています。
――あとは、「エッジ」が最強ですね(笑)
山下:それもあります(笑)
「エッジ」は「スマッシュ」以外のあらゆるカードを打ち返し、必ず自分の得点とする最強のカード/提供:YouTube「ボードゲーム研究所」
現役の卓球部顧問が監修
――ゲームの開発で苦労した点などはあったんでしょうか?
橋本:一番はやはり「テンポ」ですね。
実際に試作段階では、サーブやレシーブの回転を重視しすぎてテンポが生まれないゲームを作ったりしてたんですよね。
「1球打つのに1分かかる」みたいな(笑)
――それは卓球とはかなり離れたゲームですね(笑)
橋本:あとは、渡邊さんのご主人が卓球部の顧問で、弟さんがゲーマーということで、お二人からの意見とご指摘が毎回大量に来ていまして(笑)
渡邊:そうですね(笑)かなり毎回無理難題を言ってて、「この回転にはこのレシーブで返せないんでこうしてください」とか。そこらへんもだいぶ盛り込んでいただいたので、橋本さんにはかなり苦労していただいたと思います。
橋本:そうですね、実はその辺はかなり苦戦しました(笑)
渡邊:すいません(笑)
山下:僕はその様子を傍から見ていただけなんで(笑)「(いろんな意見)飛んで行ってるな~」って(笑)
Follow @ssn_supersports