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「居心地の良い場所であり続けたい」独り身卓球人が集い生まれた東京ピンズ

「東京で一人暮らしをしている社会人卓球プレーヤーが集まる場所を作りたい」。

そんな思いから誕生したのが、東京都を拠点に活動するクラブチーム「東京ピンズ」だ。

設立から10年以上が経ち、当初は独り身のメンバーが中心だったチームも、ライフステージの変化とともに、家族を持つメンバーが増え、より多様な形へと進化を遂げている。

しかし、変わらないのは「卓球を長く続けられる環境を提供する」というチームの理念だ。

試合志向のメンバーもいれば、趣味として楽しむメンバーもいる中で、東京ピンズはどのように成長し、どのような形で運営されているのか。代表の中島義和さんに、チームの成り立ちや現状、そしてこれからの展望について話を伺った。

10年以上のブランクを経て卓球復帰 チームを設立

写真:代表の中島義和さん/提供:東京ピンズ
写真:代表の中島義和さん/提供:東京ピンズ

――まず、中島さんの卓球経歴を教えてください。
中島さん私が卓球を始めたのは小学校の高学年の頃です。当時は遊びの延長のような感覚で、学校の廊下などで楽しんでいた程度でした。

部活動として卓球をしっかりやったのは、中学校1年間と高校3年間の4年間なんです。

――社会人でもやられているので、学生時代からがっつりやられているのかと思っていました。
中島さん高校卒業後は一度卓球から離れていたので、むしろ10年以上ブランクがありましたね(笑)。
――社会人になってから再び卓球を始めたきっかけをお聞かせください。
中島さん20代後半で社会にも慣れて落ち着いた頃に「卓球したい!」という思いが強くなったからです。

転職を機に東京で仕事をすることになって、ミクシィの卓球コミュニティを通じて、文京区で活動するグループを見つけました。

それが現在の東京ピンズの前身となる集団だったんです。

――そこからどういう経緯で「東京ピンズ」というチームが立ち上がったのでしょうか?
中島さん最初は名もない小さなグループで、卓球の練習をしたい人が集まる場として運営されていました。

その後メンバーが徐々に増えていき、「せっかくならチーム名をつけて、大会にも出場しよう」という流れになり、2013年1月に「東京ピンズ」という名前で正式に活動を開始したという流れです。

写真:約11年前の練習写真/提供:東京ピンズ
写真:約11年前の練習写真/提供:東京ピンズ

――「東京ピンズ」というチーム名には、どのような思いが込められているのでしょうか?
中島さん「ピンズ」は「ピン芸人」の“ピン”から取っています。

当初、東京で一人暮らしをしている社会人プレーヤーが集まる場だったので、そうした背景を反映した名前になりました。

自分自身が家庭を持って『ピン』ではなくなり…『東京ピンズ…じゃなくなった…』と思うところもありましたが、新たな『ピン芸人』たちが加わってくれたことで、気にならなくなりました(笑)。

メンバーが結婚 チームが人生においても大きな意味を持つ存在に

写真:屋久島に移住した古参メンバーの送別会の模様/提供:東京ピンズ
写真:屋久島に移住した古参メンバーの送別会の模様/提供:東京ピンズ

――チームの現在の規模について教えてください。
中島さんLINEグループには約120人のメンバーがいますが、実際に活動しているのは40人ほどですね。

男子チームが4チーム、女子チームが2チームという構成になっています。

写真:東京ピンズの練習の様子/提供:東京ピンズ
写真:東京ピンズの練習の様子/提供:東京ピンズ

――練習の頻度や内容についてはどのように運営されていますか?
中島さん基本的には土日を中心に活動しています。専用の貸切練習場を確保している日もありますが、試合日程との兼ね合いで、必ず毎週開催されるわけではありません。

参加者のレベルも幅広いため、特定の練習メニューを設けるのではなく、各自が自主的に練習内容を決めるスタイルです。

レベル差が大きすぎる組み合わせは避けるように調整しているのと、基本的には「自分にとって必要な練習をする場」として活用してもらっていますね。

写真:東京ピンズの練習の様子/提供:東京ピンズ
写真:東京ピンズの練習の様子/提供:東京ピンズ

――これまでの活動で印象に残っている嬉しいエピソードはありますか?
中島さん
メンバー同士の結婚は、チームが単なる競技の場を超えた証だと感じています(笑)。

チームを通じて知り合い、付き合い始めて結婚に至ったカップルがいて、披露宴にもご招待頂きスピーチもさせて頂きました。

「東京ピンズがなければ出会えなかった」と言われると、人生においても大きな意味を持つ存在になっていることを実感しますね。

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