
連勝の重圧がかかる松島父が妻につぶやいた日「1回負けたら楽になるんかな」
なぜ、松島家は強くなれるのか。
ジュニア世代の子どもや指導者がみな強くなろうと切磋琢磨する競争のなかで、なぜ松島家の子どもたちだけが一歩先を行けるのか。
全日本ホカバ6連覇の松島輝空、現在2連覇中(1年時はコロナで大会中止)の松島美空の成長曲線を目の当たりにしながら、その指導にどんな秘密があるのだろうと思った。
松島一家を支援するスポンサーである「みんなのおもいで.com」を展開する株式会社ハッピースマイルの佐藤堅一社長は、こう言う。
「松島さんのご家族は、全員で夢を追いかけていて、その情熱には頭が下がります」
指導者であり、父である松島卓司さんに話を聞くため、京都の田阪卓研を訪ねた。
写真:松島美空と父・松島卓司/撮影:ラリーズ編集部
松島家はなぜ強くなるのか
例えば、僕は右利きですけど、妻も妻の父も左利き、4人の子どもたちも純粋な左利きなんです、矯正なしの。
写真:母・(旧姓:田阪)松島由美/撮影:ラリーズ編集部
昔は“左”のほうが有利というイメージがあったじゃないですか。だから輝空のとき“よっしゃ”って思ったんですけど、途中から、いや右も良いかなと思いましたけど。
でも4人とも純粋な左だから、それはそれで話題になるのかなと。
写真:松島愛空と父・松島卓司/撮影:ラリーズ編集部
卓球が子守唄だった環境
一般の家庭の場合は小学一、二年生から、習いごととして卓球が1日のサイクルに入ってきますよね。
僕たちの仕事の場合は、もう生まれたときから子どもをこっちに連れてきて、この卓球場の中で寝かせたりしてるので、この卓球の音が子守唄のような感じでお昼寝もさせてきました。
ご飯を食べる、勉強する、遊ぶとかの24時間サイクルの中に、最初から卓球の時間がある。
だから、5、6歳になると、気づいたらもう卓球がある程度できている部分はあります。実際みんな2歳でラリーはできていたので。
写真:田阪卓研で昼寝をする松島4兄弟/提供:松島卓司
輝空のとき、どう育てるか、どういう卓球を目指すのか、というのはすごく考えました。
妻と一緒に“目標は日本チャンピオン、世界、そしてオリンピック”と言ってましたが、輝空がベスト8の壁を越えて全国優勝するまでは、やっぱり不安でした。
写真:松島輝空(木下アカデミー)/提供:WTT
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